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コラム
借金を相続するかしないか、3ヶ月の熟慮期間 ☆遺言・相続vol.3⑦☆
2010年6月18日 公開 / 2018年7月21日更新
皆さん、こんにちは。司法書士佐井惠子です。
本日、平成22年6月18日より、改正貸金業法が完全施行されます。
主な改正ポイントは、
(1)総量規制 個人の借入総額が、原則、年収等の3分の1までに制限されます。
(2)配偶者貸付 総量規制は原則として個人を単位としますが、配偶者と併せた年収の
3分の1以下の貸付けは、認められます。
但し、この場合、配偶者の同意と配偶者(夫婦関係)の証明が必要となります。
(3)与信審査 貸金業者が自社の貸付残高が50万円を超える貸付けを行う場合、また
は何社からかの貸付け総額が100万円を超える貸付けを行う場合、収入証明が必要
となります。
(4)今後は、貸金業者が貸し付けを行う際、金利は利息制限法の定める貸付金額に対応
する利息15%から20%を超えると、行政処分の対象になります。
とは言っても、まだまだ従来の貸付の後始末が続きます。
亡くなった方が、長年、消費者金融からお金を借りていたとき、相続人はどうすればいいでしょうか。
相続人が、自分が相続したと知った時から3ヶ月以内に、家庭裁判所に相続放棄すると
申述すれば、初めから相続人とならなかったものとみなされます。
明らかに、マイナス財産がプラス財産を超えている場合は、相続放棄をするというのも
一つの選択です。支払いを免れます。
とは言っても、長年借入れと返済を繰り返している場合、取引履歴を消費者金融から取
り寄せて、利息制限法の金利に引き直して計算をすると、逆にお金を返してもらえる場
合があります。相続人が、借入れと返済の状況を知らなかったとしても、この取引履歴
によって、計算はできます。
カードや取引明細があれば、どこから借りていたかの手がかりになります。
急いで相続放棄しないで、先ずは取引履歴を取り寄せてみることをお薦めします。
3ヶ月で明らかにならない場合は、裁判所で期間の伸長を求めることもできます。
相続放棄は慎重に。その前に、ご相談下さい。
司法書士佐井惠子
関連記事を書きました
http://mbp-japan.com/osaka/sai-shihou/column/32562/
http://mbp-japan.com/osaka/sai-shihou/column/9053/
http://mbp-japan.com/osaka/sai-shihou/column/6364/
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