「シニアの住まい研究所」から「住まいの消費者教育研究所」へ
宅建の勉強を始めた方から、こんな声をよく耳にします。「テキストは一通り覚えたのに、問題を解くと引っかかる」「用語は言えるけれど、なぜそうなるのかを聞かれると答えられない」。
私は宅建試験の受講生を対象に、オンライン講座のポータルサイト内で対策講座を開いています。そこで大切にしているのは、合格することだけを目標にしないという姿勢です。試験に受かることはもちろん、内容を正しく理解し、実践で使える力を身につけていただくこと。私がこの講座でいちばん重視しているのは、まさにそこにあります。
宅建をはじめとする資格試験は、ともすれば「覚えること」に重点が置かれがちです。しかし暗記だけで駆け抜けた知識は、試験が終わればすぐに抜け落ちてしまいますし、実務の現場ではほとんど役に立ちません。
この記事では、私がどのような考え方で講座を組み立て、どこに時間をかけているのかを、順を追ってお話しします。
なぜ「暗記」より「理解」を大切にするのか
私が講座で何より重視しているのは、「記憶」よりも「理解」、そして「枝葉」よりも「幹」です。
宅建試験の合格者の中には、実務経験のない方が少なくありません。これは当然のことで、勉強を始めた段階で不動産の実務を知らないのはむしろ自然です。ただ、日々受講生と接していて気になるのは、試験内容を暗記しただけで、その中身を本当には理解できていないと感じられる方が思いのほか多いことです。
受験勉強には、少なくない時間とお金がかかります。せっかくそれだけのものを費やすのであれば、質の高い学習をする機会を提供したい。そして不動産業界に就職された際に、少しでも多く役立つ知識を持っていただきたい。私がここまで「理解」にこだわるのは、この二つの想いがあるからです。
幹を押さえるとは、制度や条文の「なぜ」を掴むことです。幹が分かれば、細かな枝葉の知識も自然とつながり、忘れにくくなります。逆に枝葉から覚えようとすると、量に押しつぶされてしまうのです。
マンツーマンで組み替える、理解重視の工程
この目標を叶えるために、私の講座ではマンツーマンのカスタマイズ方式を採用しています。マンツーマンのカスタマイズ方式とは、受講生お一人おひとりの理解度や進み具合に合わせて、学習の進め方そのものを個別に設計していく指導方法のことです。
スタートの段階では工程表を作成します。ただ、これはあくまで出発点であり、実際に学習が進むと、理解の早い分野もあれば、思わぬところでつまずく分野も出てきます。そのつど工程表を柔軟に組み替えていくのが、私のやり方です。決められたカリキュラムを一律に流していくのではなく、その方の「今」に合わせて道筋を引き直します。
集客にはオンライン講座のポータルサイトを使っていますが、私が準備段階として大切にしているのは、受講を始める前に双方の意向をすり合わせることです。何を目指し、どこに不安があるのか。この講座がその方の目的に合っているのか。ここを丁寧に確認し、納得していただいたうえでスタートすることを心がけています。
なお、合格を目指す総合対策だけでなく、不得手な分野や、もっと理解を深めたい領域に特化した指導も行っています。「ここだけを集中的に」というご要望にもお応えできる形にしています。
テキストの「行間」を、どう伝えるか
私がいちばん時間をかけているのが、テキストの素材を「腹落ちできる形」に加工する作業です。
具体的には、テキストに書かれている内容の“背景や要因”を掘り下げ、似た内容との“比較”を示し、“身近な事例”に置き換えていきます。
たとえば、ある制度がなぜ生まれたのか、その背景を知るだけで、丸暗記だった条文が急に腑に落ちることがあります。似た制度と並べて違いを整理すれば、混同しやすい論点もクリアになります。
こうした“背景”“比較”“身近な事例”は、テキストには書かれていないことがほとんどです。だからこそ私は、テキストの行間を読みとり、それをどう伝えれば伝わるのか、表現の仕方まで含めて事前に工夫を重ねています。ここが、私の準備でいちばん頭を使う部分です。
初めて学ぶ方にとって、どこが分かりにくいのか、どこで理解に苦しむのか。それを常に想像しながら教材を準備することがが、講座の質を保つうえで、欠かせないことです。
最新の動向を取り入れ、知識をアップグレードし続ける
もう一つ、講座の質を保つために大切にしていることがあります。それは、私自身が学び続けることです。
宅建業や関連する業界の最新の情報・トレンドを吸収し、自分の知識を絶えずアップグレードするよう努めています。そして受講生の理解をより深めていただくために、その最新の動向を講座の中で伝え続けています。制度も市場も動いていますから、教える側が立ち止まってしまっては、実践で使える力にはつながりません。
合格という目先のメリットだけでなく、その先にある将来的・大局的なメリットまで見据える。私が受講生に届けたいのは、試験当日を越えて、その方の仕事の土台になっていくような学びです。
まとめ
宅建は、暗記で乗り切る試験ではなく、理解を積み重ねれば実務まで活きてくる学びだと私は考えています。正しく理解する力こそ、合格したその先で、あなたを支える財産になります。
・暗記中心の勉強に限界を感じている方
・苦手分野だけを集中的に対策したい方
・実務でも使える理解を身につけたい方
宅建学習に関するご相談・お問い合わせは、住まいの消費者教育研究所まで、お気軽にどうぞ。


