新入社員向けの研修で使える、おすすめの本紹介~「会社のルール」を学べる

神野沙樹

神野沙樹

テーマ:セミナー・研修に関すること



新入社員研修は、各社趣向を凝らして実施されています。

例えば、自社の製品やお客様のことを教えたり、ビジネスマナーや仕事の進め方などを伝えることもあるでしょう。

それらの研修メニューひとつとして、「就業規則の説明」や「給与明細の見方」を伝えるというケースがあります。

今回は、新入社員研修で「会社のルール」を伝えたいというときに使える本として『「社会人になるのが怖い」と思ったら読む 会社の超基本』(飛鳥新社)(以下「会社の超基本」)をご紹介します。




1.「会社で働くときのルール」が学べる一冊


「会社の超基本」は、採用・入社から、退職までのルールをわかりやすくまとめた内容です。

【目次紹介】
第1章 会社で働くには?
 1-1 就職活動
 1-2 雇用契約
 1-3 試用期間

第2章 会社員はいつ・どこで働いているの?
 2-1 働く時間・休憩
 2-2 残業・休日出勤
 2-3 働く場所
 2-4 人事異動
 2-5 休日

第3章 会社員にも休みたいときはあるよね?
 3-1 有給休暇
 3-2 子育て休暇・介護休暇
 3-3 その他の休暇

第4章 やっぱり気になるお金のこと
 4-1 給料の基礎知識
 4-2 給料の支払いルール
 4-3 給料額の決まり方・改定
 4-4 残業手当・休日出勤手当
 4-5 ボーナス・退職金

第5章 健康に働くためには?
 5-1 休職
 5-2 労働災害
 5-3 健康診断・ストレスチェック

第6章 頑張っていたらいいことがあるよ
 6-1 表彰
 6-2 福利厚生
 6-3 スキルアップ

第7章 働きかたにルールは必要なの?
 7-1 ルールの必要性
 7-2 服務
 7-3 懲戒

第8章 働き方を選択する
 8-1 兼業・副業
 8-2 退職
 8-3 定年退職


2.なぜ研修にオススメなのか


会社の超基本が研修に使いやすい理由は3つあります。

(1)難しい言葉は一切排除


働くルールについては、厚生労働省のホームページからダウンロードできる資料やほかの書籍も出版されています。

しかし、専門用語などの一般的に馴染みのない言葉が並び、どうしても途中で「難しい」とあきらめてしまいがちです。

会社の超基本は、難しい言葉は一切排除し、1テーマ1~2分で読むことができることが第一のポイントです。

(2)中立的な立場で記載


会社の超基本は、「会社側」でも「社員側」でもなく、中立な立場で書かれた一冊です。

世に出る本の中には、「ブラック企業」と会社を悪い立場に置いたり、「モンスター社員」と社員を悪く表現したりどちらか偏っているなど、研修資料としては適さないケースがあります。

会社の超基本は、中立的な立場で一般的な内容を書いていますから、会社の研修としてもお使いいただけます。

(3)適度なマンガが読みやすい


研修資料として使用するにあたって、「文字ばかり」だとそれだけで難しく感じてしまいます。
反対に「すべてマンガ」ですと、研修資料として適切ではないと感じられるかもしれません。

その点、「会社の超基本」は各章に2ページと、プロローグ・エピローグに適度なマンガが入っています。


3.「会社の超基本」を使った新入社員研修例

それでは、会社の超基本を使った新入社員研修事例をご紹介します。

(1)就業規則の説明をするときのツールとして


試用期間や働く時間、給料の考え方などを就業規則を使って説明をされるときに「会社の超基本」を使うことができます。

(例1)試用期間の解説
「わが社の試用期間は、3か月です」
 ↓
試用期間は何のために作っているかというと「会社の超基本32ページを見てみましょう」


【32ページ「試用期間」(参考)】


(例2)働く時間・残業代の解説
「わが社の勤務時間は●時~●時です。残業代といって割増が付くのは●時以降です」
 ↓
残業が付く時間について理解をしてもらうために、まずは「法定労働時間」と「所定労働時間」という考え方を知っておいてください。
「会社の超基本38ページを見てみましょう」


【38ページ「労働時間」(参考)】


(2)働くうえで守ってほしいルール(服務)を説明する時の導入


就業規則には「服務」と言って、働くうえで守るべきルールが書かれた項目があります。
そのほか、社会人として守ってほしいルールを説明するときがあるでしょう。

先輩の皆さんは「ルールは守るのが当たり前」と思っていても、社会人のルールを見せられた新入社員の中には「なぜこんなルールを守らないといけないのか」と感じることもあるかもしれません。

そんなとき、会社の超基本の「第7章」(ルールの必要性・服務)を活用することができます。
以下のマンガをもとに、グループワークで「ルールは何で必要なのだろう」と話し合ってみることもできます。

【第7章 導入部分のマンガ(参考)】


4.内定者向けの研修や入社前ツールとしても使える


会社の超基本は、内定者研修や入社前研修でも使うことができます。

(一例)

  • 雇用契約書を渡すときの説明時に利用
  • 事前配布して「会社で働くイメージ」を持ってもらう
  • 事前課題として配布し、オンライン研修で気になる点・不安点をシェアする時間を持つ


あまりに難しい内容や硬い文章ですと、事前配布して読んでもらうことは難しいと思いますが、会社の超基本であれば、読書離れが進んでいる学生の方でも十分に読んでもらえる内容です。

「社会人になるのが怖い」と思ったら読む 会社の超基本(Amazonリンク)
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神野沙樹
専門家

神野沙樹(社会保険労務士)

株式会社Niesul(ニースル社労士事務所併設)

経営者様、社員のみなさん自身による「就業規則」や「評価制度」づくりをサポートする社会保険労務士。第三者の立場として「制度づくり+人づくり」を促し、真にイキイキとした職場づくりを提案します。

神野沙樹プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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