【効果絶大】様々な種類の会議レイアウトから見る組織活性
今日は、上司のTさんの相談に乗っていたニー。
今度部下との個人面談があるらしいのだけれど、「どんな質問をすればよいか分からない」と悩まれていたニー。
確かに、質問ひとつで話が「あっち」にも「こっち」にも行く可能性があるから、バリエーションがあったほうがいいニーな。
1.質問には「種類」がある
「質問」と一口にいっても、ただ尋ねるだけではなく、様々な種類がありますので、ご紹介しましょう。
これら各種質問を自分のものにして、「適切なタイミング」で「適切な質問」を投げかけられるようになれば、面談では驚くような変化を感じることができます。
(1)拡大質問
さまざまな答えが考えられる自由度の高い質問です。
「はい、いいえ」で答えられるクローズクエスチョンに対し、この拡大質問はオープンクエスチョンとも言われます。
質問の中に、5W1Hが含まれます。
(例)「今日は朝ご飯食べましたか」→「今日は朝ごはんに何を食べましたか?」
(2)肯定的な質問
例えば悩みや失敗談を聴いているときに、物事の肯定的な側面に焦点を当てる質問です。
質問の中に「できる」「ある」など肯定的な言葉が含まれます。
(例)「人間関係で悩んでいるということでしたが、この人だったら話をすることができる、といったような人はいますか?」
(3)資源を見つける質問
過去の経験から解決策のヒントを探し出すための質問です。
何かの問題に直面した時に、本や人に聴いて答えを出すのではなく、過去の自分の体験を振り返ることで答えが見つかる場合があります。
その回答をサポートする質問です。
(例)「これまで働いてきた中で、スムーズに仕事を進められたと感じた時はありますか?どんな時、どんな仕事ですか?」
(4)掘り下げる質問
相手が話した内容について、さらに物事を掘り下げて考えていくための質問です。
抽象的な回答を具体的、明確にする効果があります。
(例)
・HOW(具体的にどうすればいいと思う?)
・GOAL(どれくらい~すればいいと思う?)
・WHEN(いつ、いつまでに~~しようか?)
(5)方向転換する質問、切替質問
思い込みや、一方向で物事を見ている相手に対し、視野を広げるための質問です。
もし○○の目線で考えたらどうなる?といった言葉が含まれます。
(例)
「そのやりとりを、お客様が見ていたらどう感じるだろう?」
「もし子どもの目線で考えたらどうなるだろう?」
2.目的別質問サンプル集
面談では、単に話を引き出すだけでなく、何らかの意図・意思をもって質問をしたいというときもあるはずです。
そんな「目的」に応じた質問サンプル集をご紹介しましょう。
(1)気付きを考えてもらいたいとき
「あなたは、その時どのような行動をとりましたか?なぜでしょう」
「あなたは、活動の中でどのようなことを感じましたか?」
「○○さんにそう言われて、何を考えましたか?」
(2)気付きを分かち合ってほしいとき
「自分が感じたことや気付きを、人に伝えるとすればどんな風に伝えますか」
「それはほかの人と同じですか?」「違いがありますか?」
(3)実践・行動を促したいとき
「課題を実行した(しない)時に何が得られますか?」
「目標を達成するために、必要なこと・やるべきことは何ですか?」
(4)経験したことを他の事柄にも活かしてほしいとき
「そのことからあなたは何を学びましたか?」
「それには、どのような原理や法則が働いているでしょうか」
(5)学んだこと・経験したことを今後につなげてほしいとき
「学んだことを、どのようなとき(場面)に応用できますか?」
「その経験をいまの職場で活かすとすると?」
(6)起こったことの意味を考えてほしいとき
「それはあなたにとってどのような意味がありますか?」
「今回起こったことに何らかの意味があるとしたら、どんな意味があると思いますか?」
「なぜそのように感じた(した)のでしょうか?」
3.適切なタイミングで的確な質問を投げかけるための3つのコツ
ここまで、質問の種類や目的別の質問をご紹介してきました。
それでは、これらの質問を適切なタイミングで、的確な質問を投げかけるにはどうすればよいでしょうか。
次の3つのコツがあります。
(1)自分の得意な質問を身につける
まずは、自分にとって得意な質問、つまり「使いやすい質問のレパートリー」を増やしていきましょう。
例えば、英語で「~でよかった」と言いたいとき、
「I was glad~」
「I was relieved~」
どちらでも表現できます。
もちろん、多少のニュアンスの違いはあれど、どちらを使ったとしても言いたいことは伝わるでしょう。
それと同じで、すべての質問をマスターしなくても、自分にとって使いやすい質問を磨いていけばよいのです。
例えば、先ほどご紹介した目的別サンプル集のうち、各目的のうち1つずつで構いませんので、自分が使いやすい質問を持っておくと、質問のバリエーションが増えます。
(2)面談後、自分がどのような質問を使ったか書き出してみる
質問というのは、「癖」が出やすいもの。
例えば、気付けば「なぜ?」と問うてしまう、よく「何があなたをそうさせたの?」と意図を問うてしまうなど、つい一つの質問ばかりをしてしまいがちです。
ぜひ、面談後に「今回自分が使った質問はどんな質問か」を思い起こし、書き出してみることをオススメします。
自分の特徴をつかむと、バリエーションを増やすことができます。
(3)面談前に「今回はこれを使ってみよう」とインプットする
2の「自分の質問の癖」をつかんだら、使い慣れていない質問をぜひ使ってみてください。
面談前に「今回はこれを使ってみよう」と決めて臨むと、意外と使えるものです。
始めは、考えて質問するため、多少ぎこちない点もあると思いますが、慣れるには使うしかありません。
どんどん使って、自分のものにしてください。
4.まとめ
今回は、「部下との面談、質問事項はどうする?目的別の質問サンプル付」を見てきました。
知識面をお伝えしてきましたが、上手な質問をするためには「習うより慣れろ」です。
一通りご覧いただいたら、後は実践あるのみ。
ぜひ、臆することなく使ってみてください。
必ず、適切なタイミングで的確な質問を投げかけることができるようになりますよ!
そして、面談を効果的にするためには、質問のスキルに加えて、「面談前の声掛け」と「面談の流れ」も大切です。
ぜひ以下のコラムを参考にされてみてください。
◆面談の声掛けはこうする!~効果的な面談は「面談前」で決まる
◆「面談が苦手」から解放!~効果的な面談の流れ
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