【脱・だらだら会議】議題を共有することの意味とその方法
先の見えない話合いの原因は
「○○」を共有していないことにあった
2時間真剣に話し合っても何となく疲れただけ…
毎回集まっているミーティング。惰性でやっているので時間の無駄にしか感じない…
みなさん、一度や二度はそんな体験をしたことがあるのではないでしょうか。
その原因は何でしょうか。
それは、開始時にゴール(目標地点)を決めていないことによることが多いです。
つまり、会議終了時点でどのような状態になっていることを目指しているのかについて
共有していないため、どこまで行っても消化不良なのです。
以前にコラムで、社内会議やプロジェクトミーティングをする際、
まず共有すべきなのは「目的・目標・方法」であり、
どのように目的を共有すべきかに触れました。
(リンク:社内会議・プロジェクト開始時に共有すべき3つのこと(1)目的)
今回は、目標の定め方や共有の仕方など、
「目標」について少し掘り下げてみていきたいと思います。
絶対に避けたい「話し合ううちにゴール(目標地点)が変わる」こと
少し想像してみてください。
みなさんは、10キロマラソンのレースに出ています。
10キロのマラソンだと思って走っている途中で
「今日は20キロマラソンにします」と変更されたらどう感じるでしょう。
え?10キロだと思ってペース配分していたのに。
10キロも延びるなんて倍も違うじゃないか!…そんな風に感じるのではないでしょうか。
実は話合いも同じで、途中でゴールを変えることは、
人の体力を消耗させ、意欲を失わせてしまいます。
そのため、会議やミーティングが始まるときに、明確な目標を掲げておくのです。
例示すると次のような目標です。
・○○について、理解できている状態・不明点が無い状態
・××について、みなが一致団結してやろうと思えている状態
・会議が終了し、この部屋を出るときに、自分が何をすべきか分かっている状態
このように設定し、共有しておけば、
会議終了時点で「目標は達成されましたか?」と確認することが出来ます。
そこで、まだ目標が達成できていないという声が上がれば、
その疑問点や不安点を払しょくするための議論をまた始めればよいのです。
例えば、会議の内容によっては、明確なゴールの状態は無いのだけれど、
とにかく意見や考えていることを話してもらいたい、発散してもらいたいという場合もあるでしょう。
その場合も、はじめに「今日は答えを導き出す場ではない。
どんな事でも良いから意見をたくさん出し、みなさんの想いを発散してもらいたい」
と伝えることが重要です。
人はつい話合いの先に「答え」を求めがちです。
答えが出ずにただ意見を述べることに不安や不満を感じる人も出てくるでしょう。
そのため、事前に「今日は答えをだすことがゴールではない」ということを明確にした上で
意見を発散してもらうことで、「スッキリ」とした気分で会議を終えることが出来ます。
間違っても、話し合っているうちにゴール地点を変えるようなことはしないこと。
同じ話合いをしていても、疲労感しか残らない結果になってしまいます。
【会議改善】オススメ!目標の共有の仕方5つの工夫
目標の設定の仕方、目標の共有の大切さは前述のとおりです。
それでは、その目標をどのように共有すると効果的でしょうか。
色々と方法がありますが、弊社でプロジェクトをするときは
必ず口(言葉)で伝えるだけではなく、文字で見るようにしています。
耳から入る情報はつい聞き流してしまうことが多いからです。
さらに、目標を文字で確認する方法については、
会議の場所、設備、方法に応じて次のような「工夫」を使い分けています。
工夫1 配布する資料に印字しておく
工夫2 ホワイトボードに書きながら伝える
工夫3 ホワイトボードの隅に書いて残しておく
工夫4 目標を書いた紙を貼っておく
工夫5 会議の途中で目標を確認する
一度聞いたこと、見たことも、あらたな情報が入ってくるとすぐに抜け落ちるもの。
ことあるごとに確認できる環境を作っておくことで、意識しやすくなります。
そして、冒頭に目標を確認した後に必ず言います。
「今日の会議は、このことをゴールにして行っていきたいと思いますが、何か意見はありますか?」と。
何か意見があればその時に言ってもらい、
なければ「それでは○○の状態を目指して、始めます」と会議をスタートさせます。
互いに了承してから始めることによって、一体感が生まれていくからです。
■まとめ
今回は、「目標の設定の重要さ」をお伝えしました。
読むとそれほど目新しい内容ではないかもしれません。
しかし、みなさんが参加される会議、ミーティングを思い浮かべてみてください。
あらためて「目標(ゴール地点)」を確認してからスタートしている会議、
ミーティングは意外と少ないものです。
ぜひ、騙されたと思って実践してみてください。
何度か続けるうちに、「目標を共有せずにすすめた会議」との違いを必ず感じることと思います。