給与計算アウトソーシング
◆中小企業の傷病手当金支給、精神疾患が最多
中小企業が加入する全国健康保険協会(協会けんぽ)は、病気やケガで会社を休んだときに支給する傷病手当金の給付状況をまとめました。
2011年は精神疾患で給付を受けた会社員が一番多く、全体の26%を占めました。
1位 精神疾患 ・・・26%
2位 がん ・・・19%
3位 循環器の疾患 ・・・11%
鬱病やストレスで会社を休む人が増えており、中小企業のメンタルヘルス対策が急がれます。
※傷病手当金とは
病気休業中に被保険者とその家族の生活を保障するために設けられた制度で、病気やけがのために会社を休み、事業主から十分な報酬が受けられない場合に支給されます。
◆メンタルも予防を
協会けんぽが11年10月に傷病手当金を受け取った約7万8千人を対象に調査しました。
傷病手当金は最大で1年6カ月支給しますが、平均支給期間は174日でした。病気別に支給期間をみると、精神疾患が229日、循環器の疾患が209日、神経系の疾患が200日でした。
精神疾患は1995年は全体の4%でしたが、07年に約20%となり、11年には全体の3割弱を占めるまでになりました。がんも95年の14%から増えています。
一方、循環器系や消化器系の疾患は減少傾向にあります。がん検診などの浸透で早期に病気を発見し、予防する意識が高まっていることが背景にあるとみられます。
今後はメンタル面でも同様に予防する意識が必要です。
◆精神疾患を防ぐには
急増している精神疾患ですが、約半数の事業場で予防の取組が全くなされていない状況です。
会社の業務(長時間労働・パワハラなど)が原因でメンタル不調をきたすと会社や直属の上司の責任になります。損害賠償請求にもなりかねません。
メンタルヘルス対策は、未然に防ぐこと。早期発見、早期治療が重要です。何の対策もとらず放置していては大切な人材を失うことになりますよ。
特に部下を指導する課長、部長などはメンタルヘルスの知識は必須です。専門家の話を一度聞くだけでも気をつけるポイントが分かりますので対応は変わってきますよ。