○歩合給で稼げる不動産業界○

宮本裕文

宮本裕文

テーマ:ちょっと一息


顧客名簿の持ち出し

ちょっと一息しませんか

B社からC社への転社

(事例)
仲介営業マンのAは、所得を増やすために歩合給の比率が高いC社に転社した。その際、Aは前に勤めていたB社から顧客リストを無断で持ち出した。C社に転社したAは、そのリストに載っているB社の顧客に、C社の物件資料を送付した。

「C社はなぜ、私に物件の購入希望があることを知っているのか?」と物件資料を受け取った顧客から、クレームがきてしまった。

不動産業界ではよくあること?

いいえ、あってはならないことです!
(考え方)
不動産の営業職は、会社によって報酬(収入)の算出方法が大きく異なります。自分の成績に対しての報酬額に不満をもっている営業マンは少なからず存在します。(別会社の営業マンが、お互いの報酬額について探り合うことはよくあることです)
したがって、歩合給の比率の高い会社へ同じ営業職として転社する人も当然存在します。

ただし、顧客リストの持ち出しは個人情報保護法に違反する行為であり、営業マンの認識不足で済まされることではないと思います。顧客リストはそれぞれの会社独自のノウハウや資金と労力を使い、長年かけて築き上げた会社の財産と考えられているので、転社先で流用することは決して許されない行為となります。

実際の転社転職では

退職時に情報保護の誓約書を提出させたり、顧客リストの返却・破棄、社員証や名刺の返却・破棄などを細かく規定している不動産会社がほとんどです。

歩合給で稼げる不動産業界?

ちなみに歩合給の比率の高い不動産会社に転社した場合、報酬はUPされるのか?
あくまでも個人的な見解ですが、歩合給比率の高い不動産会社での「稼げるとき」は長く続かないように思えます。
また、担当するエリアにより不動産の流通差は大きくなるため、「稼げるエリア」「稼げれないエリア」が存在します。「稼げれないエリア」の担当になったら、「稼げなくなったとき」には、また転社するパターンとなりそうで、安定は期待できないかもしれません。

完全歩合給の私が、「安定」などと言うのもおかしな話ですが(笑)

ちょっと一息でした


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宮本裕文
専門家

宮本裕文(宅地建物取引業者)

有限会社富商不動産販売

障がい者(心と体)に特化した賃貸住宅入居支援の専門店です。また、宅建士として37年の知見を基に不動産お役立ちコラムを発信しています。

宮本裕文プロは山陽新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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