○経過年数を超えた設備等の扱いは?○

宮本裕文

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テーマ:賃貸借契約

経過年数を超えた設備等の扱いは?


●「原状回復ガイドライン」 耐用年数と残存価値

国土交通省 原状回復ガイドラインでは、耐用年数経過時点で残存価値が1円となる設備を想定しています。

○耐用年数5年のもの
・流し台

○耐用年数6年のもの
・エアコン(冷暖房機器)・ガス機器・インターホン

○耐用年数8年のもの
・主として金属以外の家具、(備え付けの書棚、タンス、戸棚)

○耐用年数15年のもの
・便器、洗面台等の給排水・衛生設備

○その建物の耐用年数が適用されるもの
・ユニットバス・浴槽・下駄箱(建物に固着されているもの)

などとなります。

●このようなガイドラインの考え方に基づけば、経過年数を経過した設備等については、価値が1円とされ、実質原状回復費用は発生しないため、どのような使い方をしても構わないという誤解を生じかねません。

そこで、ガイドラインでは、経過年数を超えた設備等を含む賃借物件であっても、借主は善良な管理者として注意を払って使用する義務を負っていると示しています。

よって、経過年数を超えた設備等であっても、借主が故意や過失にて設備等に損害を与えた場合、その修繕費用(工事費や人件費)などについては、借主の負担であると考えられています。


●もちろん原状回復ガイドラインは、法的強制力があるというものではありません。



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宮本裕文
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宮本裕文(宅地建物取引業者)

有限会社富商不動産販売

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