コラム
意図的にローン特約を排除した媒介業者
2017年12月15日 公開 / 2021年3月2日更新
意図的にローン特約を排除 媒介業者の意図は?
●ローン特約が付いている場合の契約の解除
ローンが不承認となったときには、契約は白紙解除となり手付金も既に支払っている仲介手数料も買主に返還されます。
●媒介業者が、意図的にローン特約を排除したら
契約が手付、違約金による解除であれば仲介手数料の請求権が発生するので報酬を確保しようとする意図が考えられます。
しかし、意図的にローン特約条項を記載しなかった媒介業者に対して、損害の賠償を命じた裁判事例もあるようです。
買主の資金計画の詳細を知り、ローンが下りなかった場合には売買契約を白紙解除したいという買主の意思を十分に承知している媒介業者は、ローン特約を付けるべき注意義務を負うと考えられています。
ローン特約を付けなかったことにより買主が売主に手付金を没収されたり、買主が売主に違約金を支払った場合は、その金額に相当する損害賠償責任を負わなければならないこともあるとされています。
●融資を受ける場合、ローン特約を付けるのは、もはや常識であると考えられています。
(意図的にローン特約を排除する媒介業者は存在しない思いますが、媒介業者を介さない個人間取引では、不動産取引の知識を持った個人が意図的に排除するケースも考えられるので注意が必要です)
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