建物の借主 その迷惑行為と解除要件。

宮本裕文

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テーマ:賃貸借契約

賃貸借固有の義務とは。


共同住宅等の賃貸借においては、騒音、振動、悪臭、公害、環境等の近隣
問題で借主に賃貸借固有の債務以外の義務が契約の特約として課せられる
ことが多くあります。(賃貸借固有の債務・・・賃料の支払義務など)

賃貸借契約の条文「近隣の迷惑となる一切の行為をしてはならず、これに反し
たとき、または共同生活の秩序を乱したときは、本契約を解約できる。」との特約
が入っていれば、借主の行為が特約に著しく違反し信頼関係を破壊する行為
と認められる場合、本契約を解除できる可能性は高いと思います。

取引に関わる媒介業者としても、入居する借主に賃貸借固有の債務以外の
義務(騒音、振動、悪臭等をみだりに発生させないなど)が契約の特約として
課せられている場合には、その特約に反した場合には、契約の解除もあり得る
ことをよく説明しておく必要があります。

●トラブルの立証方法。
・被害住民(入居者等)からの聴取と報告書等の作成。(当事者作成可)
・実際の迷惑行為について、業務日誌に記すように日時や具体的な内容を
記録しておく。
・可能であれば録画、録音で実際の迷惑行為を残しておく。

裁判所はこういった証拠をかなり重視してくれます。


新築のマンション 専用庭の前にゴミ置場が設置された。
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宮本裕文(宅地建物取引業者)

有限会社富商不動産販売

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