強制執行　しかし、現実は「無い袖は振れない」

2016年9月23日公開 / 2021年3月2日更新

テーマ：ちょっと一息

コラムカテゴリ：住宅・建物

無い袖は振れない。

ちょっと一息。

●強制執行
・判決が確定したり、また、和解や調停が成立すれば、当事者間の権利義務関係には
一応（あくまでも）決着がついたと考えられます。
そして、その内容の通りに義務が履行されれば、権利が実現され、本当の意味で紛争
は最終的に解決に至ります。

しかし、権利関係が最終的に確定しても、義務者（債務者等）が任意に義務の履行し
ない場合も多くあり、強制的に権利の実現を図る必要があります。

強制執行は、義務者が任意に義務の履行をしない場合に権利者の権利を実現する
ため、国（国家）が義務者に対して強制力を行使する手続きとなります。

●賃貸不動産に関し、権利実現のため強制執行が必要なケースとしては、

①賃料、その他の金銭支払い義務が確定したのに金銭支払いがなされないケース。
②建物の占有者（借主）に占有権のないことが確定したにもかかわらず明渡し（退去）
されないケース。

・・・などがあります。

②のケースは、強制執行にて建物の明渡しは実現しますが、①の金銭支払いに関し
ては、「無い袖は振れない」ので実現されないことも多くあります。

実際は、①＋②＝強制執行となりますが、すべての権利が実現されるわけではありま
せん。

（yahooニュース　抜粋）
民事訴訟で確定した賠償金や示談金などを、加害者が支払わないケースが問題と
なっている。法務省の調査では、殺人・傷害致死事件に限れば７割に近い。

「無い袖は振れない」、なんと、３割の加害者しか義務を履行していないのですね・・・。

ちょっと一息でした。

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