介護の仕事による腰痛の予防と改善に必要な股関節の動き
■ 腰への負担を減らすためには「お腹」が重要
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介護の仕事をされている介護職員や訪問介護員は、多かれ少なかれ身体介助を行います。
その中でも入浴の介助やおむつ交換など、中腰や前屈み姿勢での動作を続けることは
腰への負担がかなり大きく、からだへのダメージもあります。
この負担を減らすために、いかに上手くからだを使うかが腰痛を予防するためには必要です。
上手なからだの使い方のひとつは、「股関節を曲げる」こと。
動く前に重要なのは「姿勢や動きを支えるお腹の筋肉が適切に働く」ことです。
これは抱える・持ち上げる、立つ・歩くなどでももちろん重要なのですが、
仰向けから横向きやうつ伏せなどの寝返る動作でも働く筋肉です。
■ 「お腹」の筋肉は呼吸で鍛える
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実は、動かなくてもお腹の筋肉を適切に働かせるための準備をすることができます。
それは「呼吸」です。
呼吸は生きていくためには必須の生理作用で、普段無意識に行なっています。
ここで行ないたいのは意識して細く長く息を吐くことです。
「姿勢や動きを支えるためのお腹の筋肉」をゆっくりと締める使い方なのです。
難しい動きはありません。
ストローで息を吐き出すようなイメージで、細~く、できる範囲で長~く吐きます。
するとおへその下あたりのお腹周りがゆっくりと細く、締まるような動きをしてくるのを
感じるでしょう。
実際にお腹に手を当てていると、締まるような動きを感じられます。
何度か繰り返すうちに、更に長く吐けるようになります。
長く吐けるということは、たくさん吐いているのですから、たくさん吸っていることになります。
■ 胸郭の動きは「お腹」の筋肉の前に重要
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吸うためには胸郭が柔らかく動くことが必要です。
息を吐くことばかりに意識をし過ぎると、肩や首に力が入り、胸郭は硬くなります。
目的は息を吐いてお腹の筋肉を適切に働かせることですが、その前に胸郭が柔らかく動き、
ゆったりと息を吸えることを確認しましょう。
肩や首に力みなく、呼吸とともに胸郭が柔らかく動くことを確認できてから、細く、長く
ゆっくりと息を吐くと、自然な深い呼吸ができるようになります。
息を吐いたときのお腹が締まる感覚が分かれば、動作とともに息を吐きながら練習します。
前屈みになる際に、息を吐きながらお腹が締まり、からだを支えるために必要な準備ができれば、
あとは呼吸しながら締まった状態をできるだけ続けるようにします。
同じ動作を行う時には意識して繰り返し行ううちに、意識しなくても無意識に
適切な力を発揮するようになります。
少し時間がかかっても、段階を踏んで、正しいからだの使い方を身につけることは、
一生の財産になるでしょう。
●・・●・・● 姿勢を調え、運動効果を上げるからだづくり ●・・●・・●
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