姿勢がもたらすあきらめ感
私達のからだの中で「腰」は大事だという認識は誰もが持っているでしょう。
「腰」という漢字は、「月(にくづき)」に「要(かなめ)」と書きますね。
からだの中で要の部分が「腰」ということでしょうね。
漢字のように「腰」はとても重要な部位です。
重たいものを持つ時や力仕事をする時などに
「腰」を使って行なう方は多いようです。
本当にその使い方でいいのでしょうか。
「要」の部位 = しっかり使う ?
実は、この認識、使い方が腰痛の原因になっている方が多いのです。
「要」の部位 = からだを支えたり、しなやかに動かすための重要な働きをするところ
と、考えるとどうでしょうか。
この体の「要」となる「腰」を支え、保護し、
動きのコントロールを行なうことが腰痛になりにくい使い方なのです。
その役割を持っているのが、前回のコラムで書きました
「お腹まわりの筋肉」です。
つまり、「腰」に力を入れた使い方ではなく、
「お腹まわりの筋肉」を使うことが
からだにとっての「要」となる部位の正しい使い方です。
腰痛のある方のほとんどは、何かをするたびに「腰に力が入る」と云われます。
実際に「腰」に力を入れた使い方が日常的に行なわれているはずです。
それも無意識で。
自然に動く際、あたりまえに「腰」に力を入れているようです。
その結果「腰が痛い」になっています。
当然ですよね。
使うべきところは全く使わず、
保護するところばかりを長年使っているのですから。
使い方が間違っていることに気づかず、同じところを酷使して負担をかければ、
物でも壊れますよね。
私達のからだも同じです。
痛みはからだのサインです。
できれば痛みが出る前に、壊れてしまう前に、気づきたいものです。
痛みが出たならば、原因があるはずです。
その一番分かりやすい原因は「姿勢」です。
痛みの部位に着目する前に、全体のつながりから見ていけば、
解決することは多々あります。
「姿勢」を調えるだけで痛みが和らぎます。
痛みを感じなくなるケースもよくあります。
いま、腰が痛くなくても、腰が痛くなりそうな姿勢や、
腰が痛くなるからだの使い方をしていると、
そのうちからだはサインを出してくるでしょう。
腰は「使う」のではなく、「支える」のです。
早めに気づいてくださいね、からだの声に。