時代の「大変換期」を如何に乗りきるか<8>
今、まさに世界中が新型コロナウィルスとの戦争状態になっており、多くの人が不安の中にいると思います。
一方、このコラムにおいても既に書いていますが、今回のウィルスも含め、現在は、80年歴史サイクルの「大変換期」に遭遇していると思っています。
まさに未知との遭遇ですが、個人的に、思考を業務とする仕事柄もあり、「大変換期」に遭遇していることを前提に、今後の推移を少し想像(推測)してみたいと思います。
「大変換期」は、今までの(古い)80年が終焉し、新しい80年時代が始まる変換点(踊り場)にいることを意味します。
もちろん、すぐに切り換わることはありませんが、このような過渡期(不安定期)が3~10年程度続き、その後、次の新しい80年歴史サイクルが徐々に進んで行くのではとの未来イメージを持っています。
どのような時代になるかは、誰もわからないと思いますが、想像してみることはできます。
例えば、ウィルスとの戦争が終わり、この戦争を教訓に、ウィルスと対峙する統一的な世界が生まれることも考えられないことではありません。この場合、国家の形態は過去のものとなり、世界各地に同じ価値観を共有するコミュニティが発生し、新しい世界機関が設立されることにより、各コミュニティと直接リンクするなどの統一形態になる未来が出現するかもしれません。
要は、80年歴史サイクルの観点から想像した場合、これ位いの大きな変動が生じるのではと感じています。
今から80年ほど前の前回の大変換期には、スペイン風邪と世界大戦が発生し、その後、日本の場合、戦前とは性格が大きく異なる高度成長ステージに入りました。
もし時代の大変換が起きているとすれば、今の時代のシステムに固執することは新しい時代に乗り遅れることを意味し、他方、新しい時代をキャッチできれば、新しい時代にいち早く乗り込めることを意味します。ただし、新しい時代であっても、インターネット,AI,環境問題,などの現在の様々な基盤はそのまま受け継がれると思います。したがって、無人◯◯, 自動◯◯, ◯◯農業などが加速するかもしれません。
いずれにしても、先ずは目の前の戦争を勝ち抜き、新しい時代を無事迎えられることが前提になります。
現在は、不安と混乱が渦巻く大変な時期に当たり、どうしても悲観的に考えてしまうことはやむを得ませんが、新しい時代の生みの苦しみとも捉えることができ、希望を持ち続けながら前向きに考えることが大切な心構えになると思っています。
そして、より現実的な視点から見れば、新しい時代に向けた新しい商品やサービス等のビジネスは、今後の具体的な指針につながるとともに、特に、これらのビジネスに関係する知的資産(知的財産)の構築や蓄積は、新しい時代の価値を生み出す重要なツールになると思っています。