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下田茂

アイデア等を特許・商標等の権利にするプロ

下田茂(しもだしげる) / 弁理士

みらい国際特許事務所 長野オフィス

コラム

中小企業にとっての知的財産権…Ⅰ

2013年11月1日 公開 / 2021年1月24日更新

テーマ:知財の活用

コラムカテゴリ:法律関連

特許(知的財産権)は目的ではなくビジネスを成功させる手段

 お客さんと話をするときによく使う言葉です。特許はそれ自体を「目的」とするものではなく、ビジネスを円滑に行うための「手段」として用いることが重要です。確かに特許が認められることにより一種の達成感を得ますが、今後、権利としての利用が認められるパスポートを手に入れたにすぎません。
 言い換えれば、ビジネスを成功させるための「武器(ツール)」として用いることが重要であり、これによってはじめて権利としての価値(利益)を生み出すことができます。
 ところで、「武器」にも色々あります。小型のピストルもあれば大型の爆弾もあります。特許も同様です。ビジネスを展開する上で弱い特許もあれば強い特許もあります。したがって、特許を所有している場合、その特許の強弱や性質など、「特許の性能」を十分に熟知し、適切かつ慎重に活用することが極めて重要です。そうでなければ、折角、価値のある特許を所有していても、相応の利益を生まないのみならず返ってマイナスにもなりかねません。
 例えば、相手が強力な防護壁を築いていれば、ピストルで立ち向かっていっても歯がたちません。或いは、爆弾を持っていても脅す要素が強ければ相手はどこかへ逃げてしまい爆弾を所有する意味が無くなります。特許にもこれと同じ理屈が当て嵌まります。
 しかし、現実を見た場合、「特許の性能」を十分に熟知せず、適切とは思えない利用により本来の価値(利益)に結び付けられないケースも少なくないように見えます。特に自分の所有している特許は、どうしてもその価値を過大に評価しがちとなります。
 ビジネスを展開する場合、特許等の知的財産権は、その性能を十分に熟知し、上手に使ってこそ利益に結び付つけられるものであり、価値ある特許もこの点を十分に理解していないと、ビジネス上、返ってマイナスを生んでしまうことを肝に銘ずる必要があります。

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