議事録をAIで作るとき、人が確かめること|中小企業の会議の文字起こしと要約
2026年10月24日、宮崎市内の交流センターで、AI講座「スマホで広がるAIの世界」の1回目を開きました。終わりに、参加された方にアンケートを書いていただきました。仕事の講座ではありませんが、このあとの集計の段取りは、会社で紙のアンケートを取るときと変わりません。
参加された方は年配の方が多かったので、Googleフォームのようなスマホで答えるアンケートはやめて、すべて紙にしました。紙は答えやすい反面、集計が手間です。
以前のコラム「紙の表をGeminiで電子化|スキャナーなし、スマホだけ。一緒にやって20分」では、紙の表を1枚、スマホで撮って電子にする方法を書きました。1枚を表にするだけなら、スマホだけで足ります。今回は表と裏のある紙が16人分で、集計と分析まで要るので、パソコンでAIに頼みました。
結論から書きます。紙のアンケートは、表と裏を順番に写真に撮って1つのフォルダに入れ、Excelへの書き写しから集計、分析までをAIに頼みます。写真を撮ってから、分析の結果を画面で見られるまで、およそ30分でした。
1. 紙のままにしたのには、理由がある
お客様アンケートや研修の感想、受付の用紙など、会社にも紙で集めるものがあります。全部スマホにすれば、集計は楽になります。けれど、答える方が使い慣れていなければ、回答が集まりにくくなります。紙なら、ペン1本で答えられます。講座では、答える人に合わせて紙を選びました。答えは紙で集め、そのあとはAIで電子のファイルにする、という分け方です。
2. 表と裏を、1人ずつ順番に撮る
回収した用紙を、1人ずつ表、裏の順にスマホで撮りました。16人分で32枚です。人数が多いときは、スキャナー(会社の複合機など)で両面を読み取るのがおすすめです。どちらでも、順番をそろえておくと、AIが「2枚で1人」と組にして読めます。1枚でも抜けると後ろの組がずれるので、終わったら枚数を数えます。撮った写真は、パソコンの1つのフォルダに入れました。
今回の用紙は無記名でした。名前や電話番号を書いてもらう用紙なら、写真をAIに渡す前に、その欄を紙で隠して撮るなど、渡してよい範囲を先に決めておきます。
3. 書き写し・集計・分析をAIに頼む
写真を読んで、Excelに1人1行で書き写すところから頼みました。手書きの言葉は、直さずに入れてもらいます。そのあと、選択肢ごとの人数をExcelの数式で数える表を作ってもらい、AIが別に数えた数と合うことも確かめてもらいました。分析と、次回の講座に向けた改善点の案まで出してもらい、ブラウザで開いて見られるページ(HTMLファイル)にしました。
使ったのは、パソコンの中のファイルを読み書きしながら作業できるAI「Claude Code」です(有料の契約が要ります)。MAIFYラボでは、役割を決めたAIを「AI社員」と呼んでいます。
出典:Claude Code Docs「概要」https://code.claude.com/docs/ja/overview
動くのはパソコンですが、読ませた写真の中身は、AIを作っている会社(Anthropic)に送られて処理されます。送った内容をAIの学習に使わせるかは、個人向けのプランなら設定で選べ、会社向けの契約なら原則として使われません。個人向けなら、先に「使わせない」にします。
出典:Claude Code Docs「データ使用」https://code.claude.com/docs/ja/data-usage
改善点は案で、次回どうするかは講師の私が決めます。手書きはAIが読み違えることもあるので、人数など、間違うと困るところは、紙と見比べてから使います。
4. 一度やった手順を、次回のために残す
この講座は全4回で、毎回、表面はほぼ同じ質問の紙のアンケートを取ります。今回の「写真からExcel、集計、分析、ページにする」までの手順を、AI社員が次回も使えるようにまとめる作業を頼みました。Claude Codeでは、こうしてまとめた手順を「スキル」と呼びます。説明書には、同じ手順を何度も貼り付けて頼むならスキルに、とあります。
出典:Claude Code Docs「Claude をスキルで拡張する」https://code.claude.com/docs/ja/skills
この作業は30分のあとに頼んだもので、まだ途中です。でき上がって次回の用紙でうまく動けば、一から説明し直さずに頼めます。写真を撮る時間は変わりませんが、そのあとの作業は今回より大幅に短く終わる見込みです。
まとめ
- 集計の楽さで決めず、答える人に合わせて紙を選ぶ
- 表と裏を1人ずつ順番に撮り、1つのフォルダにまとめる
- 書き写し・集計・分析をAIに頼み、決めるのは人。手順は次回のために残す
Claude Codeがなくても、写真を読めるAIに表と裏を2枚1組で渡し、1人1行にしてもらえば、Excelに打ち込む手間は減ります。書き写しと集計の時間を減らしたい会社に、この使い方をおすすめします。私も、次に集める分を、表と裏の順に撮ります。


