AIを導入する前に決める3つのこと|中小企業が何から始めるか迷ったら
「うちの会社にAIはまだ早い」。そう感じているなら、その感覚を、私はまず大事にします。周りが使い始めたから、取引先に言われたから。そういう理由で道具を入れても、使われないまま契約だけが残ります。
結論から書きます。AIを入れないという判断も、立派な結論です。 ただ、「早いか、遅いか」で決めることはお勧めしません。決めるのは、何のために使うのか、です。そこが決まれば、入れる・入れないは自然に決まります。
「早い・遅い」ではなく、「何のために」で決める
私は、会社の規模や業種で線を引きません。最初に伺うのは、何のために使うのか、です。たとえば「請求書の確認に、毎月まる3日かかっている」「問い合わせの返事が、いつも夜まで残る」。困りごとがこの形で言葉になっていれば、AIが要るかどうかは、そのあとで分かります。
逆に「とりあえず何か」から始めると、道具の話だけが進みます。講座や勉強会でよく聞く声は「AIが良いのは分かっている。でも、うちの会社は何から始めればいいのか」です。道具の名前は知っていても、自分の会社のどの仕事に当てはめるかが見えないままです。
AIを使わずに済むことは、珍しくありません
業務の流れを整理するだけで解決することは珍しくありません。以前、対応の仕方を変えただけで工数が7割から8割減り、AIは一切使わなかったことがあります。
同じ数字を2か所に入力している。確認のあとに、もう一度同じ確認がある。そういう仕事は、順番を少し変えるだけで軽くなります。だから私は、AIにこだわりません。ITにもこだわりません。業務の流れの整理だけで解決するなら、それが答えです。
それでも「今はやめておきましょう」と言うとき
相談を受ける立場として、「今はやめておきましょう」とお伝えすることは出てくると思います。自分が納得できないものは勧めません。自分がお客様の立場だったら受け入れるか。それをいつも基準にしています。
たとえば、使う人が決まっていない。何のために使うのかが「なんとなく」のまま。会社の情報をどこまで入れてよいか、線を引いていない。この3つのどれかが残っているなら、AIが「早い」のではなく、まだ「決めていない」のだと思います。決めれば、小さく始められます。
入れないと決めたら、やることは1つ
入れないと決めたあとにやることは、仕事の流れを書き出すことです。やめられる仕事、やり方を変える仕事、道具を入れる仕事の3つに分けます。道具を選ぶのは最後です。
ここまでやっておくと、半年後に「やっぱり入れよう」となったとき、何に使うかがもう決まっています。入れない期間が、無駄になりません。
まとめ
- 「早い・遅い」ではなく、「何のために」で決める
- AIを使わずに済む仕事は珍しくない。業務の流れの整理だけで解決するなら、それが答え
- 入れないと決めても、仕事の流れを書き出しておく。次に進むときの材料になる
宮崎で、AIを「入れない」と決めた会社も、「入れる」と決めた会社も、最初にやることは同じです。いまの仕事の中身を、細かく見ること。私はそこから一緒に探していきます。


