「ら抜き言葉」 に見る 「日本語のあり方」
私は、テレビやラジオで間違った言葉づかいを聞いた時、即座に正しい言葉に言い直しています。
テレビやラジオにダメ出しして何になると思われるかもしれませんが、実はこれは大事なことなのです。
「言葉」 は耳で覚えます
間違った言葉を耳にしていると、いつしかそれに慣れてしまい、気がつくと自分も使ってしまうのです。
以前 『気になる日本語』 のコラムにも書いた 「ふいんき」 などは、その代表的なものです。
ですから、間違った言葉づかいを耳にした時は、できるだけ早く正しい言葉に直すことが大事なのです。
テレビやラジオにダメ出ししているのではなく、自分自身にすり直しをしているのです。
そうした中で、この頃特に気になるのが 「れ足す言葉」 です。
「れ足す言葉」 とは
「れ足す言葉」 とは 「~できる」 という可能の表現に本来必要ない 「れ」 を足した言葉のことで、
動詞の可能形 「行ける」 「書ける」 「出せる」 「飲める」 「読める」 などに 「れ」 を足して
「行けれる」 「書けれる」 「出せれる」 「飲めれる」 「読めれる」 とした言い方を指します。
若者に多い 「れ足す言葉」
「ら抜き言葉」 はかなり前から使われていて、年配の方でも使う人が多くなっているようですが、
「れ足す言葉」 はそれほど浸透しておらず、今のところは仲間内の会話や、インターネットの書き込みなど
若い人を中心に使われているようです。
「れ足す言葉」 は、間違った日本語
例えば、「履けれる」 は、可能の形 「履ける」 に、更に可能の 「れる」 を付けたもの。
「見れれる」 は、可能の形 「見られる」 を 「ら抜き」 にした 「見れる」 に、可能の 「れる」 を付けたもの。
どちらも二重の可能形なので、間違った日本語です。
日頃から 「言葉」 に対して敏感に!!
言葉は、揺れ、乱れ、変化します。
今後、若者だけでなく年配の方にも広まっていくのか、それとも自然消滅するのか興味深い所ですが
いずれにしても 『日本語の乱れ』 は、大人たちが、つまり祖父母・大多数の親・教師が
子どもたちにきちんと伝えていかなければならないことだと思います。
普段から 「言葉」 に敏感で、「正しい日本語」 を大事にしたいものですね!!