日本の春|桜を詠んだ歌
先日一本の電話がありました。
「あの~私、いま鹿児島から掛けてるんですけどね!!」 から始まった電話は
「体にとってもいい 健康食品を送りたいので、あなたの住所を教えてほしい」 と続きます。
その女性の声は 本当に人懐こい感じで、あまりの馴れ馴れしさに
私は一瞬知り合いかと思ったほどでした。
「別に何も頼んでいませんけど・・・」 というと
「いいんですよ! 無料のプレゼントですから、気にしないでください!!」 とあくまでも明るい声。
近頃テレビで、「健康食品の無料サンプル差し上げます!!」 というのをよく目にしますが
それは、「商品を希望する人にプレゼントするから、今すぐお電話を!!」 というもので
頼んでもいないのに、先方から一方的にプレゼントしますというのは、初めて聞く話です。
更に驚いたのは、
「実は、そちら様の住所はすでに手元にあるので、この住所でいいか確認したいんです」 と続く。
私がびっくりして
「そちらの手元にある住所は、何処ですか?」 と尋ねると
彼女が答えたのは、数年前まで事務所にしていた住所でした。
確かにその住所に事務所を置いていたころ、通販で事務用品を買ったことがありましたが・・・
先方が持っているのは、その時のデータなのでしょうか。それにしても・・・・
私は、なんだか怖くなってしまいました。
「せっかくですが、サンプルは送って頂かなくて結構です」 と丁重に断ると
電話の向こうの彼女は、
「タダですよ!無料のプレゼントなんですよ!!本当にいい商品なんですよ!!!」 と繰り返します。
「いりません!!」 ときっぱり断って電話を切ってからも、私はしばらく落ち着きませんでした。
「個人情報」 の扱いが厳しくなっているこの時代に、あの電話は、一体なんだったのでしょう。
住所を確認するための、新手の詐欺か何かだったのでしょうか。
それとも本当に純粋に、「体にいい 健康食品」 のセールスだったのでしょうか。
(いらないなんて本当に信じられない)という感じの女性の声が、今でも耳に残っていますが
そういえば、電話の主は、最後まで自分の会社名を言いませんでした。
なんとも不思議な電話でした。