『新幹線の車中にて』  (はずれ編)

長野淳子

長野淳子

テーマ:暮らしの中で

私は、月に何度か上京するため、新幹線を利用します。
乗るたびに毎回ドキドキしながら席に着き 「今日は当たり」 「今日ははずれ」 とつぶやきます。


先日は、行きも帰りも 「はずれ」 でした。


行きは、初めて乗る 「スーパーこまち」
真新しい車両の座席で、30代後半と思しきサラリーマンと、隣の席になりました。


仙台から一緒に乗り込んだその男性は、席に着くや否やノートパソコンを開き、
会議のための資料作りなのでしょう、難しい顔をしてにらめっこをはじめました。
さすがにパソコンはお手の物、ブラインドタッチで、それはそれは見事な指さばきです。


今日ははずれ!! 私は覚悟を決めました。


予想通り、そこから東京まで 「パチパチパチパチ」 というブラインドタッチは止みませんでした。
私はといえば、東京で朗読会の読み合わせがあって、原稿の下読みをしたかったのですが
お隣りの 「パチパチパチパチ」 に気が散って、最後まで思うように集中できませんでした。


ため息をつきながらまわりを見回すと、なんとあそこでもここでも、「パチパチパチパチ」
朝早い列車だったので、皆さん会議に間に合わせようと、必死に頑張っているのでしょうか。


朝の通勤電車に 「女性専用車両」 があるように 「パソコン専用車両」 が
あったらいいのにと思った朝でした。





帰りは、20代後半の、やはりサラリーマンと隣の席になりました。


また 「パチパチパチパチ」 に悩まされるのかなと心配しましたが、
どうやら、パソコンはお持ちではないらしく、ほっとしたのもつかの間・・・・
そばを人が通った途端、その人は 「ハックショ~ン!ハックショ~ン!ハックショ~ン!」 と、
立て続けに大きなくしゃみをしました。


帰りもはずれ・・・私は覚悟を決めました。


案の定・・・その人は 「花粉症」 でした。
東京を出発して、上野~大宮と、人が乗り込んでくるたびに、きっと花粉が舞い散るのでしょう。


通路を人が通るたびに、「ハックショ~ン!ハックショ~ン!ハックショ~ン!」
そして、くしゃみの後は 「グシュ!グシュ!」 と、10秒に一度は鼻をすするのです。


「ティッシュをさしあげましょうか?」 という言葉を、何度も飲み込んで、
「マスクをしたらいいのになあ」 とひとり思いながら、結局仙台で降りるまで、
彼の 「ハックショ~ン!」 と 「グシュ!グシュ!」 は、止むことはありませんでした。
 

花粉が飛び交うこの季節は、仕方のないことかもしれませんが、
気にしだすと、本当に気になってしまうもの。
何かいい対策はないかと、思っているところです。


ホームページも、ぜひご覧ください!! 
http://www.stage-up.info/

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長野淳子(講師)

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言葉には話す人の思いが宿ります。「生きた言葉」を日頃から使って、物事を人生をいい結果に導きましょう。ステージ・アップは、司会・朗読・講演・講座など様々なシーンに合わせて「生きた言葉」をお届けします!!

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