あおり運転の厳罰化

笠中晴司

笠中晴司

テーマ:時事ネタ「交通事故」

この6月2日に道路交通法が改正されました。

その目玉は「あおり運転の厳罰化」です。

具体的には,まず,「あおり運転」を以下のように定義しました。

・車間距離不保持
・急ブレーキ
・割り込み運転
・幅寄せや蛇行運転
・不必要なクラクション
・危険な車線変更
・パッシング
・最低速度未満での走行
・違法な駐停車
・対向車線からの接近

そのうえで,上記のような「あおり運転」をした場合,一般道の場合は,免許取消(欠格期間2年)となります。

つまり,一発で大切な「運転免許が取消」され,「その後2年間は再取得もできない」ことになります。

さらに,刑事罰としても,最大で「3年の懲役」または「罰金50万円」が課されます。


自動車を運転する時にいくら「カッとする」ことがあったとしても,「あおり運転」をすれば,上記のような不利益が課される可能性があります。

そう思えば,どう考えても,「あおり運転になるかもしれない行動はしない」という判断ができるはずです。

皆さん,運転は冷静にすることを心がけましょう。


さらに,高速道路の場合は,あおり運転の危険性が高いことを考え,上記以上の罰(行政処分として免許取消(欠格期間3年),刑事罰として「5年以下の懲役」または「罰金100万円以下」)が課されることとなりました。

高速道路での事故の大きさを考えれば,非常に妥当な改正かと思います。


一方,これだけドライブレコーダーが普及してくると,「あおり運転の証拠はかなりの確率で残る」と考えたほうが良いです。

ドライバーの皆さんは,「あおり運転は何も得することはない」し,「とても大きな代償を払うことになる」ということを肝に銘じて,安全運転を心がけましょう。

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笠中晴司
専門家

笠中晴司(弁護士)

丹波橋法律事務所

大学卒業後,民間企業(地元銀行)で10年間勤務。その後,志をもって弁護士を目指し,弁護士になってから丸17年の経験を積みました。経験に基づく,バランス感覚は,他の弁護士より優れていると自負しています。

笠中晴司プロは京都新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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