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笠中晴司

交通事故のトラブルを解決に導く法律のプロ

笠中晴司(かさなかせいじ) / 弁護士

丹波橋法律事務所

コラム

ひき逃げは絶対にダメです。(2)

2016年12月14日 公開 / 2017年3月3日更新

テーマ:時事ネタ「交通事故」

コラムカテゴリ:法律関連

先日(2016.11.29),「ひき逃げは絶対にダメです」というコラムを掲載しました。

当然,この方は,私のコラムを見られていなかったとは思いますが,12月に入って,交通事故を起こしたにもかかわらず,現場を立ち去ったことで某芸能人が活動自粛という騒ぎになっています。

先日も書きましたが,交通事故自体は「過失」(簡単にいうと「ミス」)によるものですので,「故意」(簡単にいうと「わざと」)に比べて,格段に悪質性が低いとされます(なお,交通事故の中にも悪質性の高い,低いはありますので,「交通事故=悪質でない」という意味ではありませんので,ご注意ください。)。

そして,刑事処分も行政処分も,過失による行為は故意による行為に比して,格段に軽いもので済みます。

しかし,そこで,いったん,「故意」としての「逃げる」ということが加わると,先日ご照会しましたように,刑事も行政も処分が格段に大きくなるのです。

また,今回の芸能人の問題も,正直に申告していれば,今回ほどの騒ぎにはなっていなかったと推測されます(実際,結構な数の芸能人は交通事故を起こしていますが,今回の件ほどの騒ぎにはなっていません)。

「事故を起こした瞬間に,パニックになって正しい判断ができないこともある」ということも理解はできるのですが,「過失」と「故意」による結果の違いを知っていれば,少なくとも,正直に申告はしようという気になるくらいの冷静さは保てると思います。

かくいう私も,当然,自動車の運転はしますので,自戒の念も込めて。。。

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