ひき逃げは絶対にダメです。(2)

笠中晴司

笠中晴司

テーマ:時事ネタ「交通事故」

先日(2016.11.29),「ひき逃げは絶対にダメです」というコラムを掲載しました。

当然,この方は,私のコラムを見られていなかったとは思いますが,12月に入って,交通事故を起こしたにもかかわらず,現場を立ち去ったことで某芸能人が活動自粛という騒ぎになっています。

先日も書きましたが,交通事故自体は「過失」(簡単にいうと「ミス」)によるものですので,「故意」(簡単にいうと「わざと」)に比べて,格段に悪質性が低いとされます(なお,交通事故の中にも悪質性の高い,低いはありますので,「交通事故=悪質でない」という意味ではありませんので,ご注意ください。)。

そして,刑事処分も行政処分も,過失による行為は故意による行為に比して,格段に軽いもので済みます。

しかし,そこで,いったん,「故意」としての「逃げる」ということが加わると,先日ご照会しましたように,刑事も行政も処分が格段に大きくなるのです。

また,今回の芸能人の問題も,正直に申告していれば,今回ほどの騒ぎにはなっていなかったと推測されます(実際,結構な数の芸能人は交通事故を起こしていますが,今回の件ほどの騒ぎにはなっていません)。

「事故を起こした瞬間に,パニックになって正しい判断ができないこともある」ということも理解はできるのですが,「過失」と「故意」による結果の違いを知っていれば,少なくとも,正直に申告はしようという気になるくらいの冷静さは保てると思います。

かくいう私も,当然,自動車の運転はしますので,自戒の念も込めて。。。

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笠中晴司
専門家

笠中晴司(弁護士)

丹波橋法律事務所

大学卒業後,民間企業(地元銀行)で10年間勤務。その後,志をもって弁護士を目指し,弁護士になってから丸17年の経験を積みました。経験に基づく,バランス感覚は,他の弁護士より優れていると自負しています。

笠中晴司プロは京都新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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