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拾井央雄

知的財産や技術系法務に強い理系出身の法律のプロ

拾井央雄(ひろいおうゆう) / 弁護士

京都北山特許法律事務所

コラム

2020年著作権法改正 -リーチサイト対策-

2020年6月29日 公開 / 2020年6月30日更新

コラムカテゴリ:法律関連

「海賊版」対策

著作権者の許諾を得ないでマンガや雑誌がウェブにアップロードされ,漫画家や出版社の売上に打撃を与えたという事件が相次ぎました。
無断アップロードは写真集や専門書にまで及んでいます。
違法コンテンツのダウンロードによる被害は,アクセスを誘導するリーチサイトが広げていると言われていました。
そのため,リーチサイト対策とダウンロード違法化の拡大を目指す著作権法改正なされました。

リーチサイトとは

著作権者に無断で著作物をアップロードするのは,従来から送信可能化権を侵害する違法行為とされています。
自分でサイトを運営して違法コンテンツをアップロードすると,運営するサイトからアップロードした侵害者が特定されることになります。
そこでオンラインストレージ(サイバーロッカー)を利用して海賊版をアップロードし,リンク先情報を別のサイトに表示するようにします。
そのようなリンク先情報を表示したサイトを「リーチサイト」と言い,同様のアプリを「リーチアプリ」と言います。

「リーチ」は「leech」で,「ヒル」というのがもともとの意味です。
これが,他人の財産を食いものにするという意味でも使われています。
他人の著作権を食いものにするサイト,ということです。

リーチサイトが被害を拡大する理由

オンラインストレージは,ダウンロード速度やダウンロード回数の制限を解除するための課金で収入を得ます。
そこで,課金を増やすために,ダウンロード回数の多いファイルをアップロードした利用者に報奨金を支払います。

その報奨金を目当てに,人気の海賊版が続々とアップロードされることになります。
ダウンロード回数を増やす必要がありますから,違法コンテンツへアクセスを誘導するリーチサイト(リーチアプリ)が重要になります。
リーチサイトもアクセスが増えるとアフィリエイト収入が増えていきます。
それでますます違法コンテンツのアップロードが増えて被害が拡大するわけです。

リンクを提供する行為が違法と言えるか

著作権者に無断で著作物をアップロードするのは違法行為になります。
しかし,アップロードした人との共謀がなければ,リーチサイトを運営する人やリーチサイトにリンクを提供した人に対して法的な責任を問うのは困難です。
リーチサイトから被害が広がっている状況で,個々のアップロード行為だけの責任追及では十分と言えませんでした。
そこで,著作権法を改正して,リーチサイトの運営やリーチアプリの提供,リーチサイトに海賊版のリンク情報を掲載することを,それぞれ規制の対象にしました。
リーチサイト対策関連の改正法の施行日は,令和2年10月1日です。

続きは,公式ウェブサイトのこちらのページでご覧ください。

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