革靴が売れない??

小黒健二

小黒健二

テーマ:自立を支える足の健康

2000年に「足と靴の相談室」を立ち上げて、来年で25周年を迎えることになります。

この25年の間に「足の健康」に対する関心は、高まったかと思えば様々な分野や商品となって広がっていき、徐々に変遷しながら基本的な方向性が曖昧になってしまったようにも感じています。

1995年頃から少しづつ話題になり始めた「ドイツ健康靴」と、その靴作りのベースとなった「ドイツ整形外科靴技術」を知り、実際にドイツの国家資格者たる整形外科靴マイスターから学ぶ機会を得て、深く感銘して靴屋としての新たな役割と可能性を見出してから早30年になろうとしています。

最近、「革靴が売れない!」という声が靴業界から聞こえてきます。
古くはコンバースのバスケットシューズから始まり、リーボックのエアロビクスシューズやナイキのエアジョーダンやアディダスのスタンスミスなどが話題になり、今やニューバランスなどのスニーカーが老若男女の足元をほぼ固めるに至り、確かに革靴を履いている方を見かけなくなりました。
この状況は、生活様式やファッションのカジュアル化が進むにつれ、足元のカジュアル化も進むという当然の結果だと思います。

「革靴が売れない!」という声の中身を探っていくと、基本的にはスーツなどに代表される服装の足元をコーディネイトするビジネスシューズやパンプスなどの需要が限られてきたことに対する反応だとは思いますが、その外にも景気の低迷や物価高により、革製のウォーキングシューズやカジュアルシューズよりも、より買いやすい価格のキャンバス生地やナイロン生地製のスニーカーに取って代わられてきている事も大きな要因の一つではないかと思われます。

当相談室でお受けする「足のトラブル」によるご相談も、現在履いているスニーカーをはじめとしたカジュアルシューズに、インソールなどでの足のサポートを希望される方が増えてきています。
中には、インソールだけでは満足にサポートする事が出来ないような不安定なスニーカー等を履いているため、改めて靴の機能の基本を理解して頂いたうえで、靴の買い替えをお願いしなくてはならないこともあります。


足の健康をサポートするためのインソールは、足の安定性と機能をサポートする靴とのコラボレーションによってこそ、そのサポート性能が充分に発揮されるのですが、昨今のスニーカーブームにより、軽くて柔らかくてクッション性ばかりが注目され、足骨格の安定性と身体のバランス維持や運動機能促進という足の健康維持にとっての基本的な考え方が疎かになってきている傾向には危機意識を感じざるを得ません。

「足の健康」に対する意識が、ブームや話題によって、根本的な足のトラブルに対する知見を見失う事にならぬように、これからも「整形外科靴技術」の基本を大切にしていきたいと思います。

只今、足の健康状態を知るための「足の無料カウンセリング」を実施しています。
「足の無料カウンセリング」は、お一人様30分~50分ほどのお時間を要しますので、あらかじめお電話での日時のご予約をお願いいたします。
また、「足の保健靴」の作成や「オーダーインソール」の作成をご希望される場合は、別途作成時間が掛かりますので、予めご了承下さい。

*ご予約 TEL・045-989-4807 までお気軽にどうぞ・・・

●NPO法人 靴総合技術研究所:http://k-sk.org
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小黒健二(シューフィッター)

有限会社ロビンフット

足のトラブルの原因は様々ですが、病気や事故が原因でなければ、多くの場合が生活習慣による足の筋力の低下によるものです。「足のカウンセリング」は、生活習慣の見直しと運動による自己管理もアドバイスします。

小黒健二プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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