コラム
木を見て森を見ず
2011年12月3日 公開 / 2014年7月17日更新
「安全性への過信や合理化という企業の経営戦略の中で、安全への取り組みがマニュアル化し、ボルトの締め方やデータを正確に取ること自体が安全対策になってしまった。」
東電の元副社長のこの言葉の中に今の日本が陥っている重大な欠点が見えたように思いました。
「木を見て森を見ず」とも言える思考が、日本中を覆いつくしているように感じたのです。
東電が2日に公表した福島第1原発事故をめぐる事故調査報告書。
その内容は多くの事故原因に対する検証は未解明のまま、事実の列挙に終始した報告書だったようです・・・。
まるで木が枯れる様子を時系列に沿って記述するだけで、木が枯れた原因や森がどうなっているのかという根本的な事態の検証や評価を回避しているようです。
枝葉末節に拘り過ぎて大事な目標を見失うようではいけません。
枝葉末節には特に世の中のしがらみが強く反映される場合があります。
その事に時間や手間を取られるあまり、何時の間にか目的を見失うのだとしたら、こんな大きな損失はありません。
官僚機構や大きな組織になればなるほど「木を見て森を見ず」に陥り易いのかもしれません。
「足と靴の相談室」ロビンフット長津田 http://www.robinfoot.co.jp/
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