原子力発電を管理運営する資格に対する疑問

小黒健二

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テーマ:ニュース雑感

福島原発2号機の爆発では、原子炉の格納容器に何らかの損傷が起きたのではないかという指摘が専門家から出ている。
京都大原子炉実験所の今中哲二助教(原子力工学)は「圧力抑制室の圧力が大気圧と同じまで下がったというのは破損がそれだけ大きく、放射性物質が外部へかなり漏れ出たとみえる。格納容器とつながっているため、まさに『格納容器の部分破壊』とでも言える深刻な事態だ」と語る。
元原子力安全委員の住田健二・大阪大名誉教授も「格納容器が健全であることを前提にしてきたこれまでの考え方とは異なる状況になった」と話す。
藤家洋一・元原子力委員会委員長は「圧力抑制室の圧力が低下したことは、放射能を含んだ水が漏れだしていることを意味する。原子力の安全を確保する三本柱のうち最後の『閉じこめる』に問題が生じ、深刻だ。水素は空気よりも軽いため、格納容器の下部にある圧力抑制室にたまって爆発することは考えにくい」とみている。
以上 3月15日の読売新聞より

当時でも、東電や御用専門家の解説による水素爆発とする考え方に対する反論があったわけですが、今日の読売新聞の報道によると、
2号機で水素爆発があったとする従来の見解を覆し、爆発はなかったと結論付ける内容が、東電社内に設置された「福島原子力事故調査委員会」(委員長=山崎雅男副社長)の中間報告案にて明らかになったそうです。

今頃になって従来の見解を覆し、格納容器に何らかの損傷があった可能性を指摘するなど、中国の高速鉄道や地下鉄事故ばりの隠蔽体質を彷彿とさせる出来事だと思います。
私達の国には原子力を安全に管理運営する資格が無いのかもしれません。
日本の高速鉄道は安全だと思えても、中国の高速鉄道に不安を感じるのは、その安全管理体制や運営手段に疑問を禁じ得ないからに他なりません。
世界から見れば、日本の原子力発電に関する管理運営や責任体制、監視機構に対する不信が高まっているように思います。

「足と靴の相談室」ロビンフット長津田 http://www.robinfoot.co.jp/

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