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亜鉛と味覚・食欲不振

上村徳郎

上村徳郎

テーマ:亜鉛

食べ物の味がしない、食欲がないときには「亜鉛不足」が疑われます。


亜鉛欠乏症の診断と血清亜鉛値

血液検査では60μg/dL未満が「亜鉛欠乏症」とされますが、血清亜鉛値は必ずしも身体の亜鉛状態を正確に表していないことがわかっています。そのため症状も大切です。まずは臨床症状から欠乏症の存在を疑いましょう。亜鉛欠乏症の可能性があれば亜鉛補充療法を行うこともあります。欠乏症ですので症状があって、血清亜鉛値が低値であれば亜鉛欠乏症の可能性は高いですが、高値でも可能性を否定することは出来ないと考えられます。

亜鉛欠乏症の症状
味覚障害(味がわからない、本来の味と違う味に感じる)
食欲不振(食欲がない、食が細くなる)
皮膚炎(かぶれやすくなる、かぶれがいつまでも良くならない)
脱毛、貧血(顔色が悪くなる、電車に乗っていると気分が悪くなる)
口内炎

ノーベルファーマwebサイトより
https://www.nobelpharma.co.jp/general/lowzinc




食欲不振に対して亜鉛補充を開始すると、一般に数日から1~2 週でその効果が発現します。補充療法の開始の翌日にも回復することもあるといわれています。一方、味覚障害での効果の発現は数週~1か月程度、一般的には 3~6か月を要して、やや難治性です。これは、味覚障害は味蕾細胞(味細胞の集まりで、甘味・苦味・塩味・酸味などを感じる)の再生・新生などのため一定の時間を要することなどが原因と考えられます。

亜鉛欠乏症は様々な症状が現れます。夏場は食欲が落ちやすいですので気になる症状があれば亜鉛を測定してみましょう

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上村徳郎
専門家

上村徳郎(内科・腎臓内科医)

医療法人愛徳会 上村内科クリニック

内科・腎臓内科の治療を専門にさまざまな病気の要因となる生活習慣病の予防にも力を入れています。生活習慣病に関わる食生活や栄養の見直しを予防の基本とし、食事法などをアドバイス。テレビ番組などの医療監修も。

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