花粉症とビタミンD
食塩泉は皮膚病とリウマチに対する効果の報告
マグネシウム泉は各種の皮膚病に有効
重層泉は関節リウマチや腰痛、膝関節炎に対する効果
食塩泉
死海は温泉療法の点からも有名な場所で、特に皮膚病とリウマチ関連の病気の患者が療養に訪れています。死海の塩は塩化カリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、および塩化ナトリウムが主要な成分であり、海洋水の3%の濃度と比べて、死海における塩と鉱物の総濃度は32%と10倍以上高いといわれています。死海における2つの研究でアトピー性皮膚炎の治療例が報告されています。また関節リウマチに対しても死海で療法が行われており、死海水を使った無作為割振試験によれば、3ヶ月間の追跡調査で対照と比べて朝のこわばりの持続時間、握力や活動的な関節の数などで臨床的改善がみられたということです。
マグネシウム泉
生体と試験管の両方の研究で、マグネシウムイオンが抗原抗体反応にかかわり、皮膚に存在するランゲルハンス細胞を抑制することが明らかにされています。その結果として、マグネシウムの豊富な温泉は炎症性の皮膚病の治療に有益であると考えられています。
重曹泉
フランス
慢性腰痛に関する通常の薬物療法に比べて、温泉療法が全体的により有効性が大きいことを報告されています。療法グループは通常の薬物療法と温泉療法(重炭酸塩、塩素及びナトリウムの混成)を受け、対照グループは通常の薬物療法のみを受けたところ療法グループの患者では、病気の徴候と症状ならびに薬物の消費(鎮痛剤と抗炎症剤)において有意な改善がみられています。
ハンガリー
膝関節炎に対して、重炭酸ナトリウムを主成分とする温泉と水道水との比較がされています。両方のグループで徴候と症状がすべて改善しましたが、温泉で治療された患者の方で改善が有意に大きかったとのことです。
様々な効果のある「温泉」。
自宅でもバスソルトなどで実践してみてはいかがでしょうか。
泉質別にみた温泉の効果
日本温泉気候物理医学会雑誌 (0029-0343)69巻4号 Page223-233(2006.08)