【梅雨から夏を元気に乗り切る薬膳養生】梅の酵素シロップで梅雨の健康管理を!
■はじめに
脳梗塞やその後遺症に関するご質問は、当薬局でも度々頂くテーマです。
今回はその中でも「後遺症」に焦点を当てて書いておきます。
中医学では、脳卒中とその後遺症を合わせて中風(ちゅうふう)と呼びます。
支えを失った木が強い風を受けて突然倒れてしまうように、症状が急に現れることから、このように名付けられたと言われております。
■気虚瘀血という考え方
こうした後遺症を中医学の視点から見ると、気虚瘀血という状態が関わっていると考えられます。
気とは、生命エネルギーのようなものです。
過労や生活の乱れ、慢性的な疾患などによって気を消耗すると、気虚になっていきます。
気が不足すると血を巡らせる力も弱まり、血の流れが滞ります。
これが瘀血です。
この気虚と瘀血が重なることで、脳に十分な栄養が行き渡らなくなり、麻痺やしびれ、言語障害といった後遺症として表れてくる、というのが気虚瘀血の考え方です。
そのため漢方薬でも、不足した気を補いながら血の巡りを良くしていく、という組み立てが用いられます。
■補陽還五湯について

その考えを基に考えられた処方に補陽還五湯と言う漢方薬があります。
組み立てとしては気血を補い巡らせるような働きを持つ処方であります。
この漢方薬、珍しいのは「地竜」という生薬を用いているところです。
この地竜、驚かれる方もいるかと思いますが、ミミズであり、これが重要な働きをしていたりします。
漢方に詳しくない方でも、ミミズを熱さましに使うと言う事を聞いた事があるかと思います。
今回の場合はそれとは異なり行経通絡、通りをよくして気血を巡らせるという意味で使われております。
何かが詰まって通りが悪いので通りをよくするという意味です。
動物性生薬や通りをよくして気血を補うという組み立てになっているのが補陽還五湯です。
■動物性生薬の働き
この通りを良くする通絡というのは動物性生薬が多く、全蠍(ぜんかつ)というサソリなどもあります。
何やら物騒なものまで出てきましたが、その分効きも良く漢方薬のブースターのような意味合いで配合されております。
見方を変えれば、それくらい中風の後遺症は手ごわい物だという事ですね。
■まとめ
痺れや麻痺などの後遺症という点にスポットをおいた処方ではありますが、日本国内でもよく用いられます。
ただ、急性期に関しては直ぐに受診ではありますが、後遺症のように慢性化してしまったものについては、漢方薬という選択肢も残されているように思います。
詳しくはご相談ください。



