コラム
体を温める漢方薬 麻黄湯 葛根湯 桂枝湯
2023年11月13日
冷えると風邪をひくだけでない
急激に寒くなってきました。
体が冷えると風邪をひくとよく言いますが、冷えた体を放置するのは良くないです。
人の体温は36.5℃以上が健康な体温です。
36.5℃を下回ると免疫力が落ちて風邪などの感染症にかかりやすくなります。
また36℃を切り35℃台になると免疫力低下だけではありません。
内蔵機能の低下、自律神経失調症、慢性疲労など様々な病気の原因にもなります。
冷えた体は放置せずにしっかりと温めてあげましょう。
体を温める漢方薬 麻黄湯 葛根湯 桂枝湯
寒さに負けた風邪に使う漢方薬でよく耳にするのが麻黄湯、葛根湯、桂枝湯の3つではないでしょうか。
風邪に使う際は色々違いがあるのですが、今回は『単に体を温める漢方』としてお話します。
この3つの違いは簡単に言えば体温をつくる元気さの違いです。
・筋力があり胃腸が元気な人は麻黄湯
・体力がそこそこあり胃腸に問題がない人は葛根湯
・体力がなく胃腸が弱い人は桂枝湯
このような使い方が目安です。
麻黄湯や葛根湯は麻黄という体力を使って熱を作らせる強力な生薬を含んでいます。
効果が強い反面、胃腸に少し負担がかかるのと体力がないと思うような効果が得れません。
また麻黄湯や葛根湯はどの体質の方でも長期の服用には向いていません。
桂枝湯は麻黄のような体に鞭を打つような生薬を含んでいないので効果が緩やかです。
その分、胃腸を労わる生薬を含み体力がなく胃腸の弱い方の身体を優しく温めてくれます。
麻黄湯、葛根湯、桂枝湯は風邪に使うだけでなく端的に体を温める事にも使用できます。
ただし一時的なもので冷え性の方はまた別の問題です。
気になる方はお気軽に相談ください。
冷え性の漢方薬 婦宝当帰膠
関連するコラム
- 熱中症と漢方薬 2023-07-31
- 寒暖差疲労の漢方薬 桂枝湯 2023-10-06
- 残暑による不眠 2023-09-04
- 中医学で見る熱中症対策と漢方薬 2023-07-11
- 《肝腎要の肝臓と腎臓を元気に維持する方策は?》 2024-04-06
コラムのテーマ一覧
- 不調を中医学で考える
- 中医学で見る漢方薬あれこれ
- 薬膳で健康管理
- 中医学で見る季節の漢方薬
- 中医学で見る子育て
- 妊活と漢方
- 病院での不妊治療に併せた漢方薬
- 皮膚病と漢方薬
- 血液検査値と漢方薬
- 美肌漢方薬
- 心の漢方薬
- 植物性生薬
- 植物性生薬
- 生薬アラカルト
- 薬剤師が推奨する『機能性表示食品』
- 口腔ケアー
- 耳鳴りと漢方薬
- 瘀血と漢方薬
- 中医学で見る『漢方薬三種の神器』
- 《漢方の知恵袋》
- 漢方薬剤師の気になる記事
- 眼の病気
- 『紅豆杉=タキサス=白豆杉』
- 身近な健康法
- 精力剤
- 健康講座
- 処方箋薬
- お得情報(キャンペーン)
- 動物性生薬
- 漢方薬アラカルト
- 健康情報誌
- 専守防衛=未病先防
- 薬剤師が推奨しているサプリメント
- 急性疾患にも漢方薬や自然の恵みエキス
- 漢方薬の効果効能、服用の注意点
- 慢性疾患に処方される漢方薬
カテゴリから記事を探す
佐藤宣幸プロへの
お問い合わせ
マイベストプロを見た
と言うとスムーズです
勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。