平和が何より
約1年前の2018年12月に、海上保安庁が所有する最大のヘリコプター、
スーパーピューマ225の機長に初めて女性が就任した。
その機長こそ金沢出身の福田由香里さん、その人である。
重量7トンあるこの大きなヘリを福田さんは、両手両足をミリ単位で動かし自在に操る。
福田さんは第三管区海上保安本部羽田航空基地に所属し、任務範囲は茨木、静岡、
小笠原諸島までの広大な海域である。
海難救助の要請があれば、特殊部隊「海猿」を乗せ、飛行クルーとともに急行し
救難活動を行う。
特殊部隊「海猿」を現場に運び、要救助者を確保し吊り上げ、無事帰還するというのが
任務である。
意外にも、福田さんは地元金沢の高校卒業後、早稲田大学文学部に進学する。
新入生勧誘でもらったハングライダー部のチラシがきっかけで、入部し空の虜となる。
卒業時には、大手企業の内定をいくつも貰っていたが、空へのあこがれと夢が諦めきれず
就職内定をすべて断り、あの厳しい海上保安学校に改めて入学した。
命に関わり一刻を争う時間との戦いの中、福田さんは冷静に7トンのヘリを操縦するが
ご本人曰く「100点満点のフライトはない」とか。
金沢出身の輝く女性・福田由香里さんを、同郷の一人として誇りに思う。