プラスチック汚染の現状 ~JR東日本の新たな取り組み編~
今回はペットボトルについて。
ミネラルウォーターやソフトドリンク等のほとんどは、ポリエチレンテレフタレート
(PET)から作られているため、ペットボトルと呼ばれている。
リサイクルしやすい素材であるが、使用量かあまりに増加しているため、回収・リサイクルが
追い付かず、海洋プラスチック汚染の大きな原因となっている。
世界の海岸線に打ち上げられるプラスチックごみの中で、最も多いのがペットボトルと
そのキャップである。
世界でペットボトルの消費が一番多いのが中国で、世界の1/4を占めている。
都市化が進むにつれての地下水の汚染と、水道水の品質に関する疑念から、さらに増加が
予想されている。
同様な理由で、インドやインドネシアも同じような流れに来ている。
日本については、国民一人当たり年間約190本以上のペットボトルを消費している。
回収やリサイクルについては約85%であるが、ただしこの数字にはトリックがあり
焼却による熱回収も含まれている。要は多くが焼却していることになる。
日本の海岸で3番目に多く見つかるのが、国産のペットへボトルであることも
現実の問題である。
各飲料メーカーはペットボトルのリサイクルをアピールしているが、再利用された量は
わずか6.6%に過ぎない。
飲料向けに使える高品質なペットボトルは、再生プラスチックには使用しにくいという
理由らしい。
なんと、全国清涼飲料連合会は、2030度までに使用済みペットボトルを
100%有効利用する目標を立てている。
まだ10年以上先の事である。
焼却による熱回収は最後の方法として、素材としての再利用や、ボトルとしての
完全循環の仕組み作りが、我々に課せられた今後の大きな使命となっている。