プラスチック汚染の現状 ~マイクロプラスチック編 その①~
今回より不定期ではあるが、世界的社会問題となっている「プラスチック汚染」について
よりご理解いただけるよう、シリーズで掲載していきたい。
第1回目は「レジ袋」
レジ袋の多くはポリエチレンというプラスチックから作られているが
耐久性に優れ、安価で衛生的にモノを運べるメリットがある。
紙袋に比べると、製造時に必要なエネルギーや水の使用量が少なく
埋め立てる時に必要な容量も少ないということで、世界中に広まった。
しかし、耐久性と分解しにくい特徴が、いま環境汚染の大きな原因となっている。
2018年度全世界で、約5兆枚レジ袋が製造、消費されている。
1,000万枚/毎分で、レジ袋が使い捨てされていることになる。
もっとわかりやすく、例に例えると・・
このレジ袋をつなぎ合わせると、なんと1時間毎に地球を7周回る長さになる。
広げると、フランス国土の2倍の面積にもなる。
一方、日本国内で配布されるレジ袋は、約450億枚/年間といわれている。
そのうち3割がコンビニで占められている。
スーパーではすでに有料化しているところが多く、辞退率は80%を超えている。
全てのレジ袋を、有料化する流れに来ているのも理解できる。
使用後のレジ袋を店頭で回収して、レジ袋や他のプラスチック製品の生産の原料とする
動くはあるが、その回収する手間とコストをから、ごくごく限られている。
そのほとんどが、ごみ袋かそのまま捨てられているのが、我が国の現状である。
レジ袋の便利さと使い勝手を優先にする消費者行動は、すでに限界に来ていることは
確かであり、地球が悲鳴を上げている。