紛らわしい「掲示」
信じられないようなところが、まだ日本には残っています。
沖縄石垣島より南西23㎞に新城島(あらぐすくじま)というしまがあります。
この島は上地島と下地島の2島からなり、上地島に集落があり実際に住んでいる島民は7名くらいと言われています。
下地島は島全体が牧場となっており、牛の管理に1名住んでいるとか・・
鎖国?の新城島 (手前が上地島 奥が下地島)
この島へ行くための航路は一切ありません。
当然、郵便局、駐在所、診療所、商店、宿泊施設なども一切ありません。
あるのは「集荷不定期」と書かれた郵便ポストが1つあるのみ。
島唯一の公共施設? 郵便ポスト
島へ上陸するには、島民の了解が必要で許可なく撮影、メモの禁止 等々厳しい独自の掟があります。
近年では、少し開放的になって来たようで近海でのシュノーケリングのツアーができるまでになりました。
何故この島がここまで鎖国的なのかいうと、遡ること琉球王朝の時に税(*人頭税)の一部として「ジュゴン」の干し肉を献納していました。当時でも「ジュゴン」は大変貴重な生物でこの新城島では捕獲が許されていました。
「ジュゴン」は、「人魚」と言われています。
この島では「ジュゴン」を神として祀り「人形神社」が存在していますが、島民以外は近寄ることを厳しく禁止されています。
島民の男性も、祭りの時以外は近寄ることもできないそうです。
もしこの「島の掟」を破ると、突然病気に襲われる、命を落とす・・という恐ろしい言い伝えもあります。
「恐怖の島」それとも「神秘的な島」 人によっては解釈が色々とありますが、日本にはまだ、鎖国をしているような島があることを知っていただければ幸いです。
「ジュゴン(人魚)」については、沖縄近海では絶滅したと考えられていますが、この新城島近海での目撃例もあるそうです。まさに神秘的ですね。
「ジュゴン」は人工飼育が難しく、世界でも2頭ぐらいしかいないとか?
そのうち1頭が鳥羽水族館で飼育されています。
ちなみに、石原慎太郎さんはこの島をモデルに「秘祭」という小説を書き、映画化もされています。
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https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A7%98%E7%A5%AD