呆れかえる「落書き」
先日、所用で三重県に出向くことがあり、その時に何年かぶりかに伊勢神宮へ参拝してきました。
今回はご縁があって、内宮では御垣内参拝(特別参拝)の機会をいただき、歴代の内閣総理大臣が年頭の参拝する箇所でお参りすることができました。
内宮・これより先は撮影や私語は厳禁 ! (筆者撮影)
伊勢神宮の歴史は約2000年前から始まったと言われ、約1300年前からは20年ごとに社殿を建て替えするという「式年遷宮」が続けられています。この永い期間、日本古来の変わらぬ姿を続けています。(応仁の乱から戦国時代まで、一時中断の時期はあったそうですが)
この式年遷宮では、約1万本の以上の檜の用材が必要となり、当初は神宮内での天然林があてられていましたが、その後補いきれなくなり江戸時代からは、信州や美濃の檜が使用されることになったそうです。
約100年前からは「神宮森林経営計画」を策定し、200年後の利用をめざして神宮域内での植林・育成が始まり、2013年の式年遷宮では用材の約1/4がこの育成林が使用されています。
内宮・鳥居
また、取り壊される旧社殿の古材は、内宮に入る時にわたる宇治橋や両側の鳥居になる他全国の神社で無駄なく再利用されています。
宇治橋
ちなみに宇治橋の床板は、参拝者により20年間で約6センチ薄くなるそうです。
橋を架けかえる時、床板は舟大工、欄干は宮大工 が其々担当するという分担作業は今も引き継がれています。
古代人の自然に対する思いやりや知恵が、延々と続いていることを強く感じました。
身近な所にエコスタイルがありますね。