五感で記憶する。

椎結子

椎結子

テーマ:コミュニケーション

局所的な大雨に見舞われたりして、心配なことも多いこの頃です。
程よいということは、大切です。

乾いた空間に広く雨が降るさまを見ていると、自然の力を改めて感じます。
雨をたっぷり得た大地と木々が、少し朝夕に涼を呼んでくれる気もします。

今日から立秋前の土用になりました。

そして、72候では小暑末候(33候)の時候です。
「鷹乃学習(たかすなわちがくしゅうす)」となりました。ひなが巣立ちの練習をするとき。
人が巣立って一人前になる必須のものは何なのでしょうか。


人と人とのコミュニケーションが難しくなってきました。
見えない者同士が、見えないもので瞬時に繋がる世界。

1980年代、日本にはまだコミュニケーション論というものは存在しませんでした。
見知ったもののコミュニティの中で、察する文化の中では必要が無かったからです。

でも、そのコミュニティが成り立ちにくくなってきたことで
言葉で伝えあうということが必要になってきたのです。

私自身が、昨今感じることは
計算能力だけでなく、読み書きについての衰えです。
何とか保っている力は、教育を受けていた時期に学校や読書で身に付けた
言葉が基本になっています。
今、新しい言葉はなかなか身に付きません。

正しい言葉使いというものは、時代の揺れがありますが
言語を用いるコミュニケーションのためには、ある程度の語彙力が必要です。

年配者が、若年者のありようを嘆くのは
大昔からあるらしいので、それは仕方ないこととしても

若いうちから、伝え合うための言葉を知っておくことは、必要だと感じます。
便利さが奪っていったものの代償は大きいようです。

見て、聞いて、体感する、体験の中から学ぶことは
即戦力に近い力になります。

疑似体験の中で、五感を通じてそれらを身に付けられればと、希います。


痛ましい、今回の呉市の16歳の少年少女たちの事件。
最初に自首した少女は、現場に戻って遺体を見てから
強い後悔の念に駆られたと、報道されています。

彼女は、見たら解ったのですね。

現実と、非現実の境界が曖昧になって
混沌としていて危険です。


「ヤマアラシのジレンマ (2011-05-22)」
http://mbp-japan.com/hyogo/yu-cocoro/column/19961/

「絆(2011-12-30)」
http://mbp-japan.com/hyogo/yu-cocoro/column/24509/

「土用のうなぎ〜土用の時期の養生〜(2012-07-19)」
http://mbp-japan.com/hyogo/yu-cocoro/column/29024/

『梅雨明け〜夏・長夏の過ごし方2〜(2010-07-18)』
http://mbp-japan.com/hyogo/yu-cocoro/column/11457/



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