親族里親制度
11月26日のNHKあさイチの中で
『子どもシェルター』(対象は15歳~20歳未満の子ども)の紹介がありました。
親子関係がこじれたことで、居場所を失くした子どもが
一時的に避難する場所として利用されている場所という事です。
その取材先のシェルターの理事長が、
もともと身体的暴力を親から受けたり、非行の子どもたちを対象にしていたのが
昨年あたりから、有名高校や進学校と言われる学校の子どもが
学校の先生に連れられてくる想定外の利用が増えてきている。
と話されていました。
その話を聞きながら、私が心理やカウンセリングに興味を持つきっかけになった、
一冊の本の事を思い出していました。
今、手元にその本が無いのですが、35年ほど前に読んだその本は
大阪創元社発行の『青い自殺者』という本でした。
当時、思春期の子どもたちの自殺が社会問題になっていました。
その本のなかに書いてあったのは
先のシェルターが想定外としているような学校の子どもたちの自殺のいきさつでした。
有名校と言われる子どもたちが、自殺への道を歩む。
あれから35年たった今、その『子どもシェルター』があることで
この世に繋げる命があるのですね。
親子が育っていくためには多くの課題があり
それを通してお互いが育っていくのだと思います。
私にも子どもがおりますので、子どもに期待する気持ちもとてもよく解ります。
そして、思い通りに育っていかないことへの様々な感情もおこります。
けれども家庭内で、生きていくための基本的な生活習慣を身に付け
学校や地域の中で他の価値観にも触れ、自我が育ってくれば
もう、親は徐々に子どもの手を放す準備をする必要があるのだと思います。
子どもの幸せを願い、期待したり夢を持つのも
親の楽しみですが、それは自分の願いや夢なのです。
自分の来た道を振り返り、「こうだった、ああだった」と
往々にして、陽の部分だけも語りたいですが
それなら、失敗や、挫折の陰の部分も一緒に語ってあげてください。
果たせなかった自分の夢も子どもに託したいとおもっても
子どもにも、幾つかの選択肢を提示してあげてください。
子どもの人生なのですから。
ストレスの多い子どもたちの集まっている学校に日々通い、
毎日家に帰って来てご飯を食べている。
それだけで良し!位が、お互いのために楽なのではないでしょうか。
思春期の子どもの、かわいくない態度も
親離れしようともがいている姿だと思えば
そして、そんな姿をだすことが許されている家庭環境なのだと
見方を変えることが出来れば
少しは親も自分を責めずに済むかもしれません。
抑え込み、我慢して
こころ・からだ・行動に症状が出てしまわないうちに
みんなで肩の力を抜きましょう。
『人生の下書き(2010-05-18)』
http://mbp-japan.com/hyogo/yu-cocoro/column/9632
『人は生まれながら・・・(2010-06-13)』
http://mbp-japan.com/hyogo/yu-cocoro/column/10345
『同一性 VS 同一性の混乱1〈エリクソン発達理論・青年期〉(2011-05-29)』
http://mbp-japan.com/hyogo/yu-cocoro/column/20116
『同一性 VS 同一性の混乱2思春期前期〈エリクソン発達理論・青年期〉(2011-06-09)』
http://mbp-japan.com/hyogo/yu-cocoro/column/20066
『同一性 VS 同一性の混乱3思春期後期〈エリクソン発達理論・青年期〉(2011-06-10)』
http://mbp-japan.com/hyogo/yu-cocoro/column/20439
『同一性 VS 同一性の混乱4青年前後期〈エリクソン発達理論・青年期〉(2011-06-11)』
http://mbp-japan.com/hyogo/yu-cocoro/column/20453
『子どもの想像力を育む ~読書のススメ~(2012-05-05)』
http://mbp-japan.com/hyogo/yu-cocoro/column/26729/
『邪魔せず自分で考え、努力出来る力をつける(2010-03-23)』
http://mbp-japan.com/hyogo/yu-cocoro/column/7376
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