おはなし
テレビで、“無縁”社会に生きる主婦の特集をしていました。
それを見ながら、思い出していました。
転勤で初めて訪れた土地で感じた孤独。
幸い子どもが居たことで
徐々に交流が広がりましたが
自分の事を知っている人がいないというのは
一人取り残されているような感じでした。
そんな中で、3つの印象的な出来事がありました。
ひとつは
いつも車で出かけているはずの日に、車があるのを見て
体調を崩しているのではないかと
わざわざ部屋を訪ねて来てくれた人の居たことでした。
かつて保育士をしていた彼女は
「具合が悪いのだったら、子どもを預かろうと思って来た」と言ってくれました。
その時
そうか、大変なときは誰かに『助けて』と言えばいのだと分かったのです。
もう一つは、上の事があって
声をかけてもらうことで救われることがあるのだと分かり
同じマンションに新しく越してきた人を
様子を聞きに行った時、その方がおっしゃった一言でした。
「わたしも、たまに大人の人としゃべりたい」
そしてもう一つは
そのマンションで知り合いが出来たときに
最初に教えてもらったことが
○○の部屋の人は、子どもが嫌いだから気を付けないといけないということでした。
たまたまその方とエレベーターで乗り合わせ、目的階まで着く間に
どこから越して来られたのかなど、些細なお話をして
最後に「そうですか、~は辛いですね」と言い
子どもとさようならを言って降りました。
それから、その方はわたしにだけ挨拶をして下さり
引っ越して行かれる時も、部屋を訪ねてお別れをして下さいました。
周りは、驚いて何故?と聞きましたが
何しろお話したのはそのエレベーターの時だけなので
その時の会話にしか理由はありません。
推測すると、その方も馴染ない土地で一人
お辛かったのだと思います。
子どもと密室で向き合い続ける生活
あるいは、見知らぬ土地で
話す人の居ない生活は
孤独感、寂寥感と向き合う日々でもありました。
時間の構造化(ストローク)4雑談(2010-12-20)
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