ストローク(存在認知)

椎結子

椎結子

テーマ:メンタルヘルスとセルフケア


ストローク(そこに居ることを認める行動の全て)は生きて行く上で

水、空気、食べ物と同様に重要です。


1920年代、ドイツのルネ・スピッツのホスピタリズムの研究で

以下の事から、その事が証明されました。


乳児院にて次の2つの環境があります。

A=清潔、世話が行き届いている、抱っこしない、目を見ない
  (タッチストロークなし)

B=不潔、Aと同程度の世話、抱っこする、あやす
  (タッチストロークあり)


その結果、Aはほとんど死亡してしまい

Bは元気に育ちました。


ストロークの欠如に対して最初は泣いて訴えますが

やがて相手を求めなくなり(目を合わせない)

食欲がなくなり、免疫力が低下してしまいます。


これは『愛情剥奪症候群』と呼ばれています。


この様にストロークは

人が身体的、心理的に健康でいるためには不可欠なものです。


ストロークは大きく次の2つに分かれます。

肯定的ストローク(受け手は気分がよい)

否定的ストローク(受け手は気分が悪い)


更に、それぞれに2つのパターンがあります。

条件付きストローク(行動について与えられる)と

無条件ストローク(存在について与えられる)です。


人は、何も無くてもあなたの存在はOK!という

【無条件の肯定的ストローク】を求めています。


得難いストロークですがこのストロークを手に入れる時期もあります。

例えば、乳児期や恋愛期のような時です。


しかしやがてその無条件の肯定的ストロークが

条件付きになると虚しさを感じるようになります。


“よその子より、早く何かが出来たら いい子だね”

“もっと美味しい料理が出来ないの?” などなど・・・


【ストローク飢餓】になると否定的ストロークでも欲しくなります。

人の嫌がる事ばかりしてストロークを得ようとします。


なぜなら条件付きの肯定的ストロークを貰うのは

ハードルが高いからです。


それに対して、【条件付きの否定的ストローク】を貰うのは簡単です。

悪いことをすれば、すぐに貰えるのですから・・・

そのため癖になりやすい性格を持っています。


一番辛いストロークは

【無条件の否定的ストローク】です。

存在自体を認めてもらっていないので、何をしても認めてもらえません。


無視・無関心は生きる力を奪います。



きょう、誰かにストロークを与えましたか?


そしてストロークを貰いましたか?


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