喪失と悲しみの心理 2
『バーンアウト』という言葉に最初に出会ったのはいつ頃だったか・・・?
確か切り抜きがあった筈・・・と探してみるもののなかなか見つからず、月日ばかりが経ちました。
記憶では、1998年に福岡市で『まなびボランティアカレッジ(子育てボランティア養成コース)』受講した頃
猪山 勝利先生(長崎大学/当時)のボランティアについての講義を聴いた頃だったと思います。
20代前半にボランティア活動をしていたわたしにとっては
先生の話された『有償ボランティア』という言葉の新鮮さとともに
この『バーンアウト(燃え尽き症候群)』という概念は衝撃的でした。
ボランティア活動をしていた当時、ともに積極的に活動していた20~30歳くらいの仲間、友人が
それこそ歯が抜けるようにボロボロと欠落し、去って行きました。
というわたし自身も、5年ぐらい週2~3日の仕事帰りと休日全て関わるような日が続き
ある日ふと、こころに虚しい風が吹き込んで遠ざかって行ってしまいました。
それが『バーンアウト』だったかどうかは分からないのですが
ヒューマンサービス従事者の間で突然あたかも「燃え尽きたか」のように意欲を失い
休職、離職してしまうような現象をそのように呼んでいるのですね。
しかしそれは、職業としてヒューマンサービスに関わる者だけではなく
世話役割を担う全ての人に当てはまるのではないかとわたしは思います。
以前にも書きましたが、世話役割は自分のことは後回しになりがちで
なおかつやって当然
持ち球を投げても、投げても取り込まれるだけで
帰って来るものがないと、もう投げる球はありません。
こころに枯れない湧水を持っていれば、いつまでも球を作りだすことも可能なのかもしれませんが
それもまた、良いことなのかどうか分かりません。
使命感を持ってそれこそ身を粉にして、ヒューマンサービスに関わっている方
あるいは世話役割を担っている方は
自分自身にもケアと許しを
そして周りの方も、気づいてくだされば良いなと願います。
『孤軍奮闘(2010-07-22)』
http://mbp-japan.com/hyogo/yu-cocoro/column/11555
『世話役割(2010-07-26)』
http://mbp-japan.com/hyogo/yu-cocoro/column/11680
『子育て支援との出会い。(2010-08-10)』
http://mbp-japan.com/hyogo/yu-cocoro/column/12116