コラム
介護施設でのひやり・はっとの取り組みの効果は
2012年8月27日 公開 / 2020年7月10日更新
労働災害の確率を基にしたものに「ハインリッヒの法則」があります。
・1件の重大な事故の陰には、
・29件のかすり傷などの軽易な災害があり、
・さらにその陰には、300件のひやり・はっととした経験があるという考え方です。
労働災害に限らず、大きな事故などにも用いられることもあります。
これは、介護の現場で起こる事故でも同じことです。
施設の業務で、このひやり・はっとしたことを、蓄積し業務に活かしていますか?
また、ひやり・はっとしたことを、職場内で共有していますか?
自分が、ひやり・はっとしたことを共有するということは、
・自分に何が起きたか、客観的に考え直す
・自分の行為が間違っていないか、確かめる
・自分が気づいていなかったことに気づく という効果があります。
特に最後の、「自分が気づいていなかったことに気づく」こと、これが重要です。
上司や同僚から、教育を受けたり、指示を受けたりすることで、
自分の知識につながりますが、受身的な知識になります。
しかし、自分で気づくことは、過去の経験や知識を基に、自分が主体となって考えます。
自分で気づいたことは、後々まで自分の記憶に残りやすく、知識としても身につきます。
現場では、ひやり・はっとがあることは、悪いこと、スキルが低いこと
と評価するところも多いですが、むしろ、ひやり・はっとがあったことは悪いことではなく、
よりよい業務のためには必要なこととして、多くの情報を職場内で共有し、
業務に活かすことが、よりよい介護につながります。
そのような職場の風土作りを行いましょう。
古いものを見ると、心が落ち着くことがあります。
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※2020年7月10日に記事の内容を一部修正しました。
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