精神的ＤＮＡ

精神的ＤＮＡ

うちには、子供のころから20年以上ずっと、レッスンを続けている人たちがいるが
いつの頃からか
私の思う通り、そのままに従うだけの生徒は面白くないなあと
思うようになった。
私はこう思うけれど、あなたはどう思うの？
どうしたいの？

私の言うことが全て正しいと思うな。
私も発展途上中。
今、これがいいと思っているけれど
もっといいやり方もあるだろうし、
私は私がいいと思うことを精一杯教えるけれど
それを受け入れるかどうかは、自分自身で考えなさい。
自分の体は自分の意思にしか従わない。
私ができるようにしてあげるものではない。
私は助手席でサポートするだけ、運転手は自分自身。

便宜上、先生と呼ばれても
先に始めて経験が多いだけの話であるから
「私、ここがやりにくいの。
どんなふうにしてる？」
と、それが得意な人に聞いて、教えてもらう。
「ここ、弛んでないですよ。
もうちょっとこうですよね。」
丁寧に教えてもらって納得することもある。

ずっとそういうことを言ってきた結果
イエスマンはおらず、お追従を言う人もいない。
思うことはきちんと話してくれるのはありがたい。
誰かがやめる、と言っても誰も止めない。
（内心、たまには止めてもいいねんで～（笑）と思うこともあるが）
そうなんや～と聞き
また来たら、当たり前に受け止めている。

私の思う通りではなくても
自分の考えを持つ人たちになった。
私の指導の下、粛々と進んでいくのではなく
姦しく進んでいく。
全く違う個性でも
長年一緒にいると、望まなくても私の思うことは影響し
目に見えない私の精神的ＤＮＡは
この人たちに中にあるのだなと感じている。
共有する時間を長く持てると言うことは
それだけで幸せなこと。

昨日、なかなか予定が合わなくて、ようやく1月末の舞台の打ち上げをした。
自分が忘れていた今日の誕生日を祝ってもらった。
まだまだできないことが、いっぱいあるが
自分自身で考え、判断し、道を捜していける大事な素は
受け取ってもらえたと思っている。