体の感覚は恋愛に似ている?
あなたはできなくなんかない
作年末から見ている小学生が、この土曜日に
パーソナルレッスンを受けにきた。
初めての時は猫背で内股、不安げにこちらを見ていた子が
休み中もしっかり意識していたのだろう。
きれいな姿勢で、ぴょこんと頭を下げる。
今、基本的にうちでは子供を引き受けていない。
ただし、お話ししてみて、本人自身の意思であること、目的があること
そして私自身がそれをしたいと思うかどうかで、お引き受けすることもある。
私が時間のある時、たまに書いている数少ない「ヤフー知恵袋」を見て
親御さんが連絡して来られた。
私はバレエを習っている中学2年生です
小さい時からバレエを習っているが、
どんどん固くなり、人と同じことができなくなる場面が多くなっている。
脚が外に開かない
筋力をつけようと、いろいろやると傷めてしまう。
レッスンがあった夜は、痛みの為、泣きながら寝ている。
そういうお話を聞いた。
正直随分悩んだ。
おそらく、この子を楽にしてあげられると思うが
ちゃんと元々の先生がおられるのに、どれだけ私が関われるのか。
2人の先生の間で、子供は戸惑い混乱するだろう。
そうなったとしても見させてもらう方がいいのか。
ただ
「脚が外に開かない」で無理矢理開き
「泣きながら寝ている」
に、知らん顔はできなかった。
一度は来てもらおうと決心し、一緒にレッスンしてみた。
猫背で前肩、反り腰、内股、脚も背中もガチガチである。
首は前に突き出て、体中に力が入っている。
それでも想像していたよりはうんとましだった。
状態を聞いた時になんとかできると思ったので、来てもらったが
ひとつずつこの子の体はどうなっていて、どうすればよくなるか
説明しながらやってみた。
股関節の意識のしかたを覚えてもらい、骨のあるべき位置を
ひとつずつイメージしてもらいながらやってみた。
2時間の間に背骨も伸び、脚は外に向けられるようになり
内股でしかできなかったエシャッペは
思わず、お母様が拍手されるほどきれいにしっかりできるようになった。
元々の体は素直でいい体だとおもった。
先生の言われることに部分で反応してしまい、どんどんその連鎖で固めてしまっていただけなのだ。
自分をできない悪い子だと思い、縮こまって
委縮してますますできなくなっていたに過ぎない。
最初のレッスンの翌日、「先生が教えてくれたように寝たらすごく楽で気持ちよかった」と
元気に学校に行きました、とメールを頂いた。
答えて頂いたアンケートは先生は魔法使い?
3回目のレッスンでは、骨盤と脚を分けて使い
体幹の感覚を明確にしていくようにレッスンした。
使い方、取り組み方をみていると
もう、「できない子」などではない。
「できる子」にしか見えない。
自信も生まれてきたようだ。
この子は本当にバレエが好きで上手になりたいと願い
頭でなく体の感覚で覚えて意識している。
集中力もある。
今は叱られることが激減しているらしい。
こんなふうに早い段階で、ものすごくよくなっていくことも
こちらの方が驚いている。
このままだと大きな怪我をするのではないかと心配されていたが
少しずつ、その心配は薄くなっていくだろう。
春から、と聞いているポワントはもう少し待ってほしいと思うけれど。
彼女は本来の体をうまく使えないで、悪いスパイラルにはまっていただけだ。
これをいいスパイラルにできたのは、親御さんの熱心さも大きいが
彼女自身が大きな力を持っているということだろう。
一緒にコラボレーションしていく中で、回す
スパイラルをずっといい状態にしておけるかどうかは、これから先わからない。
いろんなことをやっていくうちに、なかなかできないことはどんどん出てくるだろうし、
また頭を打って泣くこともあるだろうが
その時できることを一緒にするだけだ。
誰もできなくなんかない。
苦手なこと、やりにくいことがあっても、恵まれた体でなくても。
自分の本来の体をまず出会うこと。
そこからできることを探っていく力が誰にもある。
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