会社のエライ人たちは英語で何という?

グレン・ブラウン

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テーマ:英文ビジネスメール・ミニレッスン

こんにちわ、副校長の三宮です。 皆さんの中には、日本語と英語二ヶ国語を表裏に印刷された名刺をお持ちの方もあると思います。ビジネスメールで相手の肩書き(役職名)を書くとき、或いは名刺に書かれた肩書きを見て「これって日本では何に当たるんだろう?」と疑問に思うことは多いのではないでしょうか。米国式と英国式で違いますし、企業によっても様々で複雑です。以下に最も一般的だと考えられる、英語での役職名とその説明を挙げておきます。参考になさってください。

会長、社長、CEOとは

◆会長  Chairman
取締役会の議長(取締役会長)を指すものです。業務執行ラインのトップも兼ねる場合は、日本では代表取締役会長兼CEOや取締役兼代表執行役会長、米国ではChairman & CEO、英国ではChairman & MDと呼ばれます。また、業務執行の監督に特化し自らは業務執行を担わない場合には、社長が第一線を退いた後に就任する名誉職とみなされることもあります。

◆ 最高経営責任者 Chief Executive Officer (CEO)
米国型企業において、取締役会によって任命された執行役員のトップを指します。CEOは経営実務に責任と権限を持ちます。日本の商法でいう「代表取締役」とも異なりますが、業務内容の概念としては同じように使われることが多いようです。英国では、Managing Director(MD)と呼びます。

◆ 最高業務執行責任者 Chief Operating Officer (COO)
CEOが定めた経営方針や戦略の下、企業の日常業務を執行する責任者です。実質的に企業のナンバー2と言えるでしょう。CEOとは別の役員が就くことが多いですが、CEOとCOOを兼任する場合もあります。特に日本においてはCOOを置かずにCEOが兼任する場合がほとんどです。

◆ 財務担当責任者 Chief Financial Officer (CFO)
日本では、経理・財務部長ないしは管理部門の責任者に該当するとされることが多いのですが、CFOはCEOに次いで重要なポストとされます。英国式では、Finance Director(財務担当役員)が同様の任務を行います。

◆ 社長 President
日本では、社長とCEOに関する規定は存在せず、規定があるのは代表取締役のみです。代表取締役というのは、取締役の中で代表権を有する者のことです。一般的には、第三者に対して会社を代表するとともに、会社内部で業務執行を指揮する役職を社長と呼びます。会社によっては、代表取締役会長、代表取締役副社長、代表取締役専務がいる場合もあります。つまり代表取締役と社長は必ずしも同一ではありません。
米国では主にCEOやCOOが社長にあたる一般的な役職ですが、多くの州では、会長/社長の役割や権限について州法で明確に規定していません。州によっては役員の名称を規定しないため、社長を置かない場合もあります。カリフォルニア州では、定款に別段の定めがない限り、社長 (President) が総支配人 (General Manager) および最高経営責任者(CEO) となると定めています。

副社長、専務、常務とは

◆ 副社長 Senior Vice President / Executive Vice President
米国では、部長・課長クラスに Vice Presidentが使われ、日本語の「副社長」よりかなり下の役職を指すことが多いです。誤解の恐れがないように副社長の意味を表すには、Executive または Senior を付ける方がいいでしょう。Senior Vice President は日本でいう副社長・専務・常務あたりまでを指す場合が多いようです。

◆ 専務取締役 Executive Director / Senior Managing Director
会社の業務全般の管理を担当し、社長を補佐する役員と定義されています。常務との関係は、本来は担当職務の違いに過ぎないはずですが、実際は常務よりも上の役職とされています。

◆ 常務取締役 Managing Director
会社の日常的業務を担当し、社長を補佐する役員と定義されます。

◆ Deputy Managing Director(DMD)
英国系の会社で、最高経営責任者(MD)を補佐して業務を執行します。一般的には1人または2人以上のDMDを置きます。日本の専務取締役または常務取締役に相当するでしょう。米国の会社においてはあまり使われません。

その他の管理職から平社員まで

・ 取締役 Director, Member of the board of directors
・ 管理職 Managerial staff, Management
・ 執行役員 Executive
・ 部長 General manager, Director
・ 次長 Assistant general manager
・ 課長 Manager, Section chief, Section head
・ 課長代理 Assistant Manager
・ 係長 Chief, Supervisor
・ 支店長 Branch Manager
・ 工場長 Factory Manager / Plant Manager
・ 派遣社員 Temp
・ 同僚 Colleague, Co-worker
・ 平社員 Employee

ちなみに、私の肩書き「副校長」は Assistant Principal ですが、もう一つビジネス・ディレクター Business Director というのもひっついています。神戸ビジネススクール(株)はグレン社長(代表取締役 President / CEO)と私の2人しかいない会社ですので、営業・庶務・企画・広報など全般を私一人で担当しています!ですから、全ての部のトップと言う意味で使っています(笑) 英語圏の方には、これでよく通じているようです。

神戸ビジネススクールでは、英文メールライティングコースをマンツーマンから少人数グループでご提供しております。英文メールでお困りの事があれば、お気軽に日本語でお問い合わせください。コラムへのご感想もお待ちしています。
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グレン・ブラウン(講師)

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ビジネスで使える英語とは?仕事力がある人は英語を流暢に操る必要はありません。ビジネスシーンで戦力になる英語を最短距離で、効率よく学ぶことを可能にするのが私達の最大の強みです

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