素敵なお雛様2013 ② 『名匠の立雛をコンパクトに♪ ≪鈴木賢一 黄丹の袍≫』
2022年度の雛祭りに向け、お雛様たちが入荷し始めています。
今回は清水久遊さんの重厚な色彩のお雛様です♪
・縁起の良い雲鶴衣装
お殿様は糸に漆を馴染ませ、織り込んだ漆織となっております。
まさに漆黒の黒です。
お姫様は漆織ではなく、深紅の正絹(しょうけん・シルク)生地で雲鶴紋様となっております。
前回のコラムと同様お雛様コーディネート⑤ 鳳凰宇治-光雲海の雲海の屏風でコーディネートしてみました。
個性の強い屏風だったので、それに負けないお人形たちで「相乗的に引き立て合えたら素敵やな~」とパターンを変えてのご提案(笑)。
もちろん、前回の尊正さんと久遊さんのお雛様は形や色彩、質感が違うので雛具はそれに合うように変更しております♪
ソムリエが料理に合わせワインを選ぶみたいな感じですね。私はもっぱら焼酎ですが(笑)。
・越前塗のお花飾り
重厚で渋めの衣装だったので、お花も越前塗の桜と橘がらのお花を。
黒、赤、グレーベースのお雛様だったので、極力色数はおさえつつ高級感を♪
・紅白菱餅
ひし餅も一般的な 白、緑、桃色のタイプではなく、創作的な紅白のグラデーションのタイプを。
コチラのお餅は私のお気に入りのなのですが、わがままな雛具でお人形を選びます(笑)。
菱台(ひしだい・菱餅をのせる台)も越前塗で厚みがあります。マニアックなお話ですが塗りの厚みがあついと、角部分、隅々の部分にやんわり丸みがでて重厚感と高級感がでます。 残念ながら今では入手困難な雛具となっております。
・こだわりの瓶子
通常の瓶子(へいし・銀の壺)は光沢があり、お花ももっと赤が強くボリュームがある桃の花ですが、お雛様を引き立てるため艶消しの瓶子にシンプルでかわいい紅白梅で合わせております。
土台の黒塗りの三宝(さんぽう・瓶子を台)ももちろん越前塗となっております。
全体に合わせ雪洞も木製の燭台(しょくだい・紙で巻いたタイプ)でかっこよくコーディネートをしております。
お子様が大人になってからも楽しんで頂ける、まさに「一生もの」となれば(笑)。