舞鶴市立加佐中学校区PTA教育講演会の質疑応答のつづき

長谷川満

長谷川満

テーマ:教育・人権講演会

「兄弟ゲンカばかりして困っています」


「子どもが兄弟ゲンカばかりして困るのですが、どうすればやめさせられますか?」

「子どもが家の中で兄弟ゲンカしていると本当に嫌ですね。
 ところであなたは夫婦喧嘩はよくしますか?
 (「はい、よくします。」)
 子どもにとって夫婦喧嘩されるのは、あなたが兄弟ゲンカで感じている嫌さの何倍も嫌なんですね。
 お父さんとお母さんが怒鳴り合っている声を聞くことは子どもにとって本当に嫌なものです。
 不安にもなりますしね。
 あなた自身も子どもの頃、そんな経験をされたことあると思います。
 そういう意味ではまず、あなたが夫婦喧嘩をやめることが先ですね。
 喧嘩が少なく笑いが多い家庭というのは、だいたい寛大な家庭が多いですね。
 寛大というのは「許し合い」の雰囲気があるということです。
 相手を責めることが少ない。「ま、いっかー」と流すということです。
 喧嘩が少なく笑いが多い家庭というのは、家庭の雰囲気が柔らかいですね。
 家庭の雰囲気というのは、家族間で交わされる言葉が作るんです。
 ギスギスした言葉が多ければギスギスした雰囲気になりますし、
 明るい言葉が多ければ明るい雰囲気になります。
 僕は妻にいろんなことで注意されるんです。
 そんな時いつもこう言うんです。
 『ありがとう。ダメなところ教えてくれて。助かったわ。』
 すると妻は『口だけは上手いんやから。」とか言いながら顔は笑っているんですね。
 まあ、呆れてるのかもしれませんが。
 とにかく喧嘩にならない。お互い笑顔になれる。
 何言われてもまず「ありがとう」て言う。
 そうするとその後に続く言葉もいい言葉になるんですね。
 まあ、とにかくいい言葉、優しい言葉、柔らかい言葉をできるだけ言うようにして、
 きつい言葉や責める言葉は出来るだけ言わないようにしていると、
 自然にケンカが減って笑顔あふれる家庭になると思います。」


 
 

「中学生で不登校気味なんですが、なんて声をかけたらいいでしょうか」

 
 「中学生の子どもが不登校気味なんですが、さっき先生は『ゆっくり休んだらいい』と声をかけてあげてとおっしゃっていましたが、そう言うと子どもに休み癖がつきそうで・・。それが不安で。そういうときはどうしたらいいでしょうか。」

 「『ゆっくり休んだらいい』と言うのが不安だというお気持ちはよ〜くわかります。
  実際、そう言ったら休んでもいいんやと安心して休み癖がついてしまうということもあると思います。
  そういうリスクも覚悟して言うからこそ、この言葉が癒しの力を持つのじゃないでしょうか。
  あなたが学校行ってしんどい思い、苦しい思いをするくらいやったら、家で笑顔でいてくれる方がずっといい。そんなしんどい思いをしなあかんところになんか行かんでええよ。うちでゆっくりしとき。
  そう言ってもらえたら子どもは本当に安心できるし、お母さんに愛されているって感じるんじゃないでしょうか。
  それが元気の素、勇気の素になって前に出られるようになるんです。
  あなたの勤め先の上司がパワハラ上司で、同僚とも上手くいってないし、仕事も向いてない気がする。それでもう仕事に行くのが苦痛になってしまって「もう仕事を辞めたい」と夫に相談したとします。
  すると夫が「お前が仕事辞めたら、生活できひんやん。どうすんの、家のローンとか。」て言うたとします。
  あなたはどう思いますか。
  なんて愛情のない、優しさのない夫なんだろう、て思いませんか?
  (「思います。」)
  でも、「そんな職場辞めたらいい。俺が稼いできたるから。辞めたらいいよ。お前の笑顔が見られなくなる方が俺は嫌や。」
  そう言ってくれたら「ありがとう」て思いませんか。
  この人が夫でよかったって思いませんか。
  そして、そんなふうに言ってくれたらかえって嫌なことにも立ち向かう勇気も出てきて、元気も出てきて「私、もうちょっと頑張ってみる。」て気持ちも湧いてくるかもしれません。
  子どもも一緒です。
  リスクを抱えて言われる言葉だからこそ、それだけの覚悟と愛情を伴った言葉だからこそ、不登校をなおす魔法の言葉となるのだと思います。
  だから覚悟を持って「ゆっくり休んだらいいよ」と言ってあげてください。」





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 2022年11月 和歌山県橋本市立清水小学校
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長谷川満
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長谷川満(家庭教師)

家庭教師システム学院

発達障がいや不登校の子の意欲を引き出すには自己肯定感を高める必要があります。その子のありのままを受容し、信頼関係を築き、成功体験と褒め言葉で自信と意欲を引き出します。

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