不登校における親の勝負どころ 〜その一言が言えない〜
昨年の12月に5年半指導した生徒の家庭教師が終了しました。
中学校時代は不登校だったり別室登校だったり、高校は心機一転、毎日楽しく充実した高校生活を送り、この春から専門学校に進みます。
指導最後の日には花束をプレゼントしてくれました。
男子生徒から花束もらったのは初めてでした。
実は一昨日、その生徒とお母さんがわざわざ手土産を持ってお礼にこられました。
「平岡南幼稚園で先生の講演を聞いていたので、家庭教師を頼む際には先生のところでと思っていました。」
「そうだったんですね。6年近くも教えると何か〇〇君と二人で旅をしてきて、その旅が終わったような感じです。絆というか特別な心のつながりを感じます。また、何か変化があったらラインで教えて欲しいし、悩み事があったらいつでも相談に来て。」
そのあと、彼のお母さんと思い出話や彼の今までの成長について語り合いました。
「〇〇君が中学校で不登校の時は、よく休憩の時にゲームの動画見ていたんです。」
「中学校の卒業式の後こんなにみんなと楽しくやれるなら、もうちょっと学校行ってても良かったかなって、彼が言った時に『その後悔は大事にしいよ。その後悔を忘れず高校で頑張ればいい。』て話したんです。
そうしたら本当に高校は頑張って行って写真部に入って『楽しい』て充実した高校生活を送るようになって・・。写真部の部長としてもリーダーシップを発揮して部員からも慕われ、信頼されるようになって・・。本当に素晴らしいです。」
するとお母さんが突然こんなことを言われました。
「先生、私、実はこの子をいじめてたお子さんたちが許せなくて・・。人を許すことは自分も許すことだっていうし、許したほうがいいのはわかっているのですが・・。これは一生許せないもんなんでしょうか?それとも時が経てば徐々に薄れていくものなんでしょうか?」
「まあ、まだ5、6年しか経っていないし許せない気持ちがあるのは当然なんじゃないでしょうか。10年、20年と経てば少しずつ感情も薄れていくものですよ。無理に許そうとしなくても時が解決するんじゃないでしょうか。
〇〇君の写真部って不登校の子も結構いたみたいなんですけど、それで不登校の子ばかりで不登校あるあるの話をしていたそうなんです。すると意外にもみんなその期間に色々自分の好きなものを見つけていたりして、それぞれの子にとって意味があったと感じていたみたいで『不登校も悪くないね』と話してたんだと。だから、〇〇君にとっても不登校は寄り道になったかもしれないけれど、寄り道をしたからこそ見えたものもあったろうし、寄り道をした分だけ他の人にはない豊かさもあったんじゃないでしょうか。
その証拠に〇〇君が写真部の部長だった時に『僕は部員の話に否定はしないようにしているんですよ。その子が好きなことを話題にしたりして、まずはその子の話を聞くようにしているんです。』て言ってた時があったんですが、『素晴らしいやないか。どこでそんなこと覚えたんや?』て聞いたら、『長谷川先生がそんなふうに僕に接してくれた。だからそれをそのまま他の子にもしているだけです』て言うんです。
きっと彼が不登校になっていなかったら、僕もそんなふうに接していなかっただろうし・・。そう考えると不登校も悪くないなって思うんです。
それが〇〇君が歩んできた道だったし、そのことを何もマイナスに捉える必要はないんじゃないでしょうか。
終わりよければ全て良し。
本当に素晴らしい人に成長しました。もうお母さんの相談相手になるくらい、彼の意見は聞くに値するものです。」
そうお答えしました。
家庭教師とは生徒と二人で旅をするみたいなもの。
その旅の終わりがハッピーエンドであることをいつも信じて指導しています。
< リンク >
不登校・発達障害でお悩みなら「見方が変わる相談室」
https://mbp-japan.com/hyogo/hasegawa/column/2860830
不登校専門の家庭教師
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