第33回ペアレントセミナー「自己実現を助ける『物の見方考え方』」
最初から読みたい方は
第48回ペアレントセミナー「大人の自己肯定感を高める10の方法」ありがとう1
https://mbp-japan.com/hyogo/hasegawa/column/5004471/
一つ前から読みたい方は
第48回ペアレントセミナー「大人の自己肯定感を高める10の方法」ありがとう2
https://mbp-japan.com/hyogo/hasegawa/column/5004880/
このほど神戸大学の幸福度の研究によってあることがわかりました。
これは幸福度に影響すると考えられる5つの要因(健康、所得、学歴、人間関係、自己決定)について調査された結果わかったことですが、幸福度に最も影響を与える要因の第1位は健康、第2位は人間関係、第3位は自己決定だったのです。所得や学歴より自己決定の方が幸福度に与える影響が大きいという結果が出ました。
自己決定とは具体的には高校、大学、就職先を自分の意思で決めたかどうか、ということです。
これらの人生の節目にあたる決断で自己決定している者ほど、そのあとの人生において「幸福」を感じることが多いということがわかったのです。しかもそれは学歴の高さや所得の多さよりも上位だったのです。
これは「自己決定によって進路を決定した者は、自らの判断で努力することで目的を達成する可能性が高くなり、また、成果に対しても責任と誇りを持ちやすくなることから、達成感や自尊心により幸福感が高まることにつながっていると考えられます。」とこの調査では分析しています。
「自分で決めた」
それは積極的に自分の人生を生きているという実感を生みます。
しかも他人の目や評価からではなく、自らの心の声(自分軸)に従って決める。
そういう主体的に生きる姿勢が自己肯定感を高めるのです。
5、やりたいことは思い切ってやってみる。
「やりたいことがやれている自分」という自己イメージは非常に良い自己イメージです。
自分の望む人生を生きられている。
これこそ自己肯定、人生肯定です。
これはまた「やりたいことをやらせてもらえている」と家族や周りの人たちへの感謝へとつながります。
自己肯定感だけでなく、他者肯定感も強めます。
6、人と比べず、ありのままの自分を生きる
自己肯定感が低い人は、とにかく自分と他人を比べます。
常に自信がないというか不安なんですね。
人と比べないと自分がOKかどうかも、幸せかどうかもわからない。
自己肯定感を高めるためにはこの「比べること」をやめる必要があります。
それをやめて「自分は自分でいいんだ」と開き直った時、
その分だけ自己肯定感は高まります。
よく、
人と自分を比べて落ち込んだり。
人の子と自分の子を比べて落ち込む人がいますが
まずはこの「人と比べて落ち込む」癖をやめないといけません。
ここでみなさんに紹介したい僕の詩があります。
非較三原則
くらべない
くらべられない
みんなよし
今日はみなさんに紹介したい絵本があります。
「たいせつなきみ」という絵本です。
どんなお話かというと・・、
あるところに木彫りの小人たちの村がありました。
小人たちは朝から晩までず~っと同じことをしていました。
「いいね」を意味するキラキラのお星様シールと灰色のだめじるしシールをお互いに付け合っていたのです。
主人公のパンチネロはだめじるしシールばかりをつけられて自信をなくしていました。
そんなパンチネロが自分たちの造り主、彫刻家のエリに会って、
みんなが自分をどう思うかよりも、パンチネロを大切に思ってくれているエリの愛を信じることができたなら、シールがつかなくなることを教えてもらいます。
(簡単なあらすじと僕が感じたことを書いています。)
http://hasegawa-mitsuru.seesaa.net/article/394876901.html
このお話に出てくる木彫りの小人たちを作った彫刻家のエリは、人間にとっての神様のような存在です。
「自分は神様に愛されている」
そう信じられたなら、人の目や評価を気にすることなく、ありのままの自分で生きていけるようになるのでしょう。
貧しい人たちのために一生を捧げたマザーテレサ、目も見えない耳も聞こえないヘレンケラーを愛のある指導でハーバード大学へと導いた家庭教師のアン・サリバン先生、その他にも神様の愛を信じ、自分の心の声に従って真摯に生きた人たち・・。
そういう意味では「何かを信じられる」気持ちというものがあってこそ、
人と比べることなくそのままの自分を生きられるのだと思います。
7、悪かった原因ではなく良くする方法を考える
人は失敗した時「なんで〇〇したんだろう」「なんで〇〇しなかったんだろう」と失敗した原因を考えがちですが、これは自分を責める思考であり、どんどん落ち込むばかりで「どうしたらそれを防ぐことができたのだろう」と建設的で具体的な改善策につながりません。
たとえ失敗したとしても「自分を責める」ことは決してしてはいけません。
それは例えば、チームスポーツで誰かがミスしたことを責めることが決してプラスにならないのと同じことです。
本当に強いチームなら、たとえ誰かがミスをして試合に負けたとしてもその個人を責めるようなことはしないと思うのです。
だからこそ「次はチームのために頑張ってこのミスを取り返す!」という前向きな気持ちになると思うのです。
失敗したことを責めるのは、それが他人であろうと自分自身であろうといいことはありません。
自分を責めそうになったら、そこで踏ん張って落ち込まずに、
「どうすれば防げたか」「今後どうすればいいか」を冷静に客観的に考えるようにしてください。
そうすると具体的な改善策が見つかるだけでなく、
今まで見落としていた大事なことを発見したり、
何かとお宝がたくさん出てきて失敗したことが
かえって良かったと思えてきたりします。
これは自分を責めて自己嫌悪に陥っていては得られない宝物です。
そして自己肯定感を高める上でも必要なことです。
8、人からほめられよう、認められようとしない
これは「いい人をやめる」ということです。
優秀な人や努力する人や我慢する人をやめるということです。
そうして色々なものをやめたら残るのはありのままの自分です。
人はふつう二つの自己を持っています。
ありのままの自分である「現実自己」と
こうあるべき、こうありたいと願う「理想自己」です。
そしてこの二つの自己が心の葛藤を生み出し、
様々な苦しみや心の問題を引き起こすのです。
第48回ペアレントセミナー「大人の自己肯定感を高める10の方法」ありがとう4
http://hasegawa-mitsuru.seesaa.net/article/461642663.html
に続く