詩集「無為 〜そのままでよかったんだ〜」ネット販売一時中止のお知らせ
「あなたはどんな家庭教師でありたいですか?」
と問われたなら、迷わず
「ドラえもんのような家庭教師でありたい。」
と答えます。
ドラえもんは、のび太をしっかりさせるために22世紀の未来から送られてきた猫型ロボットです。
のび太は何か困ったことがあるといつもドラえもんを頼ります。
ドラえもんも「しようがないなあ」なんて言いながら、四次元ポケットから秘密道具を出してあげます。
そんな秘密道具に頼った助け方だと、のび太のためにならないんじゃないかと思いますが、様々な出来事を通してドラえもんとのび太はその友情を深めていきます。
そしてのび太はドラえもんが安心して未来に帰れるように、一人でジャイアンに立ち向かうまでに成長します。
それは二人の間に、お互いを想い合うあたたかい友情と信頼関係があったからでした。
家庭教師である僕も、のび太くんのように勉強が苦手な生徒のテストの点数を上げるべく依頼を受けてその子の家に指導に行くのですが、大抵は勉強大嫌い、邪魔くさいこと大嫌いなものですから、勉強を教えるのも大変です。
時には読書感想文の文案を考え、時にはポスターの下絵のアイデアを出し、宿題や課題提出を手伝うことで、その子が「先生ありがとう。助かったわ。」と言ってくれるような指導をしています。
もちろん普段は成績向上のため予復習やテスト勉強を教えていますが、「先生、明日これ提出やねん」と言えばそちらを優先して手伝います。
指導の帰り際には、その子の良いところや良い変化を親御さんに伝えますし、自分からは親に言いにくいことがあればその子に代わって上手に伝えてあげます。
そんな家庭教師ですから、生徒たちは大喜び。
まさに勉強のドラえもんです。
そんな子どもの強い味方である家庭教師の僕と生徒の間には、ドラえもんとのび太くんのような友情、信頼関係が生まれます。「長谷川先生は頼りになる。僕を助けてくれる。本当に僕の味方だ。」
そうしますと、初めは宿題や課題提出を手伝ってもらってラッキーと思っていた子どもが、次第にそういうあたたかい関係、頼れる関係、信頼し合える関係を通じて、だんだん前向きに、自立的に変わってくるのです。
「先生、〇〇高校に入れるよう勉強頑張ります。」なんて自分から言うようになったりします。
僕が何をしたわけでも言ったわけでもなく、勝手に前向きになってくれるのです。
僕は人生において最も大切なのは『出会い』だと思っています。
どんな人と出会うか。それが決定的に重要です。
子どもも同じです。
子どもが変わるのは『良き先生や友との出会い』によってです。
どんな友達に出会えるか。
どんな先生に出会えるか。
それが子ども時代にとって一番重要なことです。
では、どんな先生と出会うことが大事なのか。
それは「良いところを認めて褒めてくれる先生。ダメなところも理解し受け入れてくれる先生。自分の話を聞いてくれてわかってくれる先生。自分の可能性を見てくれて信じてくれる先生。」
そういう先生に出会えれば子どもは変わるのです。
そして、その理想的なモデルこそ『ドラえもん』なのです。
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